あと二つの課題

2010/01/16, 14:14 | 固定リンク

1月16日 土曜日 晴れ 

 初マラソンで、4時間を切るという目標を立ててから、沢山の巻物を読み、練習方法と課題を学んだ。それらを自分の性格と力量に合わせて整理分類し、幾つもの関門を設けた。体調と相談しながら、ひとつひとつクリアしていく。残された課題はあと二つ。ひとつは15キロのビルドアップ走(1キロ毎にラップを上げていくこと)で目標のタイムをクリアすること。もうひとつは30キロをペース走(一定のペースを保って走ること)で、2時間48分以内に走りきること。それ以上の課題は巻物には見つからない。多分、これ以上やると、身体のダメージの方が大きいと云うことなのだろう。それでも、オレはやるけど。
 早起きして、ひとつめの課題に取り組む。オレとて、暇人ではないから、午前中にそれをやり終えると、一日が有意義に使える。ペースを上げていくのは、正直しんどい。でも、飛躍的に能力が伸びるのは間違いない。走っている間、考えているのは時間のことだけ。無心になる。最後は息が上がるまで追い込む。最後の2キロを3分台で走る。苦しい。でも、その苦しみは単純に苦しみだけをもたらすのではない。的確な言葉が見つからないけれど、「妙な喜びを含んだ苦しさ」とでも云えばいいのか?ドアーズに「break on through to the other side」という曲があるが、反対側には行けないまでも、「ブレイクスルー」しそうな予感がある喜び、かな?ライヴの後半に全力で飛ばしている時の感覚にも似ている。15キロを1時間15分16秒。平均ラップ5分1秒。目標達成。最初から飛ばしている訳ではないので、なかなかのタイムだ。こうやって、ひとつづつ自信を自分に植えつけていく。もう誰と競い合うこともない。敵が居るとすれば、自分の慢心だけ。
 走っている時に流れていく風景が好きだ。それは「自力」で手に入れたものだ。車のそれとは訳が違う。愛おしい。季節とか、風とか、光を感じながら走るのが好きだ。たまに仕方なく車に乗るとびっくりする。あのスピードにはついていけない。

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by 山口 洋