徒然

2007/02/10, 22:01 | 固定リンク

2月10日 土曜日 天候不明 

 お腹すいた、と俺が申した。思い返せば、日々の中で餌のようなものばかり喰っていた。昨夜、やっと時間を見つけて、某駅で食したものは「そば」ではなく「餌」そのものだった。美食の趣味はないけれど、心のこもったものを喰ってないと病気になるぜ、と俺の身体が申した。案の定、発熱。人間は喰ったもので出来ている。足りなかったものは心が作った食事だった。解熱と共に唸りながら、喰いたいものを夢想したら、なんてことはない、白いご飯と、味噌汁と、海苔と、卵焼きと、野沢菜だった。つまんない夢だ。でも、それ以上のものは何も望んではいなかった。そう云えば、美食家のSちゃんに、京都で上記のメニューだけを店に置いている処に連れて行ってもらったことがある。驚愕の味だった。簡素でいて、深かった。Sちゃんと俺には共通の友人が居て、さよならを云う時間もなく逝ってしまった。それがずっと心に引っかかっていた。無情だとは思うけれど、俺にはどうすることもできん。ならば、質素だけれど、心のこもった美味いもんを喰うことを心がけよう。面倒なこと、山ほどあるけど、歌い続けよう、とそう思うのだった。
 明日からは我がハートランド九州に戻る。いい音楽やって、美味い酒飲もう。うまく循環すれば、それが元気の源になる気がするから。

by 山口 洋