Go for 2008

2007/12/31, 15:03 | 固定リンク

12月31日 月曜日 木枯らしの吹く日 

 激しいツアーを終えて、「Land of music /the Rising」の完成を見届けて。俺がしていたことと云えば、連日飲み続けることだけ。会うに会えなかった人たちが、ほぼキャンセル待ちのような状態で待っていてくれたからにして、仕方ないと云えばそれまでなのだけれど、何も酒の席で全力を尽くすことはなかろうに。昨日悪友どもに「あんた顔色が緑色」と云われるに至って、もう酒席は止めようと、固く誓って、海のそばのアジトに帰還しました。ふにー。

 電車の中で、本をむさぼり読んでいました。ほぼ、そのような時間もなかったので、活字がパスパスのスポンジに染み通るように、身体の中に入っていきます。どうやら、俺には「input」が必要なようです。不思議なもので、そのような時期になると、全身が活字やメロディーを欲しているのが分かります。わずか一時間足らずの間に、(大晦日なのに)二回も車内アナウンスで「線路上に人が立っているため、緊急停止し、救出に当たります」と。何だかなー、世相なのかなー。明日から新しい年が始まるんだし、踏みとどまろうぜ、と。おそらく、今年、もっとも、地方都市を廻った類いの人間である僕の実感としては、この国はアメリカにとっても似てきた気がするのです。「一握りの富裕層が大多数の一般ピープルを牛耳ってる」ちゅー。だからと云って、音楽そのものが持っている力がなくなったのか、と問われるのなら、応えは今だからこそ、「non!」。そこに僕は「espoir」を見いだしています。

 全力少年っちゅー、どこかで聞いたような言葉があるとするのなら、今年は「全力中年」のような日々ではありました。どのような時も、ほぼ定点に留まることなく、ポジティヴな漂流を続けていた気がします。稀にポッキリと折れそうな日もあったけれど、そんな日は友が、音楽が、風が、オーディエンスが、エトセトラ。「ま、なるようにしか、ならんさ」と教えてくれた日々でもありました。年末を迎えて、それらの集合した想いが、このクソ忌々しい世界を少しだけ、想像力に満ちたものに変えてくれたことを深く感謝しつつ、五日酔いの身体から酒でも抜くかーと、風呂にお湯を張っているところです。

 木枯らしの吹く日。みなさんにとって、来年が実り多きものとなりますように。今年、一年の声援、本当にありがとう。

                       山口洋(44)         

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by 山口 洋  

感涙

2007/12/28, 23:27 | 固定リンク

12月28日 金曜日 雨 

 幾多の荒波があって、「Land of music / the Rising」がとうとう家にやってきた。この作品を観るのはこれが最後になるだろう。一人で爆音で試写をした。素晴らしかった。2007年、やり残したことは何もない。ありがとう。さぁ、次の場所に向かおう。

by 山口 洋  

Kへの伝言

2007/12/27, 14:51 | 固定リンク

12月27日 木曜日 曇り 

 うつくしきひとよ 君を越えていきなさい

 遠い空の下から、俺はエネルギーを送る。沢山の愛を込めて。

by 山口 洋  

44歳になる

2007/12/26, 15:37 | 固定リンク

12月26日 水曜日 晴れ 

 な訳で、44歳になりました。沢山の祝福をありがとう。病室から、異国から、遠い島から、仕事場から、自室から、お店から、エトセトラ。沢山の祝福をありがとう、アゲイン。いつも書いてる気がするけど、若かりし頃、自分がこの齢まで、この世に存在している姿を想像したことがありませんでした。けれど、幸か不幸か、生き残ったからには、存分にこのクソ面倒くさい、Lifeを愉しもう、と思っています。

 クリスマスイヴにリクオとのツアーを終えても、結局のところ雑務に忙殺されて、「風呂に入る」時間もなく、誕生日を迎えてしまいました。さすがに自分が許せなかったので、「うりゃー」と用事を片付けて、今年の垢を落として、久しぶりに自分の家でこれを書いています。今年一年、俺のツアーを支えてくれたギターや鞄や靴たちもしっかりメンテを施されて、収まるべき場所に戻っていきました。

 昨年のちょうど今頃、長い旅路の果てに「Land of music」が完成して、アルバム・プロジェクトに賛同してくれた皆さんのところに届いていたと思います。あれから、一年が経過して、今度は「Land of music / the Rising」がようやく完成しました。足かけ3年、大変なこともあったけれど、とても充実した日々でした。音楽にまつわるもろもろ。それを続けながら生きていくこと、集団を回転させていくこと、人々に届けること、わがままに、自由に生きること、新しいシステムを作ること、前例のない道(未知)を歩むこと、エトセトラ。その道程の中で、受け取ったいろんなものが身体の中で発酵し始めています。来年初頭のツアーを終えたら、新しい曲を書き始めます。ソングライターとしての、作家としての自分の時間を作ろうと思っています。まだ何も出来ていないけれど、アイデアは沢山書き留めてあります。ひょっとして、海外に逃亡したら、ごめん。それ以降のバンドの予定は今のところ未定です。なので、来年のツアー、是非、足を運んでください。この数年間の集大成にするつもりです。

 それにしても。部屋に暖房を入れて、ゆっくりと静かな音楽を聴きながら過ごす時間は至福です。忘れてたなぁ、この感覚。決して、楽な人生じゃなかったけれど、今日は産んでくれた両親に感謝しようと思って、花を飾りました。俺だって、多分「愛の結晶」だったんだろうし。手のひらに見事なハピネス。本当にありがとう。

追伸
俺も工場に行きたかったよぅ。
http://yeswithlove.seesaa.net/
http://d.hatena.ne.jp/theRising/

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by 山口 洋  

あり得なかった一年の振り幅、東小金井にて

2007/12/24, 17:51 | 固定リンク

12月23~24日 日曜日 曇り 

 一体俺は今年何本のライヴをやったんだ?多分100本くらいか。リクオは120本だと。その間にバンドのツアーをやり、ソロアルバムを作り、そして「the Rising」を完成させた。無茶苦茶だった。いろんな人に会うたびに「やつれたね」とか「痩せたね」とか。ところがどっこい、ライヴで何度も云い続けたように、俺の心は燃えてるのよ。全然、大丈夫。元気ですよーーーーーーっ。(コピーライトはリクオ)

 さて、最後のライヴまで4連ちゃんっつー、まったく何だよ、このスケジュール状態。富山を満喫する暇もなく、飛行機に乗って、羽田から車をぶっとばして、東小金井を目指した。空港に着いたのが、午後2時半、会場は5時だ。おまけに小川美潮先輩との15年振りの共演が待っている。俺とリクオは車内で、共演する曲を必死に頭に叩き込んだ。でも無理だ。本番で集中しよう。東小金井に着いたのは3時半。先輩との再会を喜ぶ暇もなく、せっせとリハーサルに励んで本番を迎えた。
 美潮さんの歌には何かが宿っていた。何だろう?俺にもその実体は不明なのだけれど、歌ってすげぇ、と久しぶりに感じさせてくれた。素晴らしき大先輩です。「コヨーテ」も先輩、大変だったと思うけど、2007年版で聴かせてくれた。素晴らしかった。美潮さん、また何処かで。でも、今度はもう少し時間の余裕をもってやりましょうね。

 さて、翌日。いよいよ今年最後のライヴだ。hobo jungle tourもこれで終わりだ。俺は朝から異様にハイで(っつーか、そうやって何とかテンションを保っていないと、メゲそうではあった)、冒頭からリクオとレッド・ゾーンで飛ばした。このお店、海風は偏屈かつ、心のまっすぐな店主が経営している。前日、音響のトラブルに見舞われたので、もっとお客さんに楽しんでもらうためにも、音響のスタンダードを作っておきたいと思った。オープニングで歌ってくれた木下君のPAエンジニアとうちのマネージャーで、スピーカーのチューニングと、結線をやり直した。素晴らしい。俺はこうやってLand of musicが進歩していくのを見ているのが好きなのだ。
 これだけハイなライヴも久しぶりだった気がする。楽しかった。リクオも云ってたけど、このツアー、同じ演奏は二度となかった。素晴らしかったぜ。今年の締めくくりにふさわしかった。ひょっとしたら、hobo jungle、来年は南下するかもです。

 海風のホスピタリティーは素晴らしかった。本当にありがとう。俺の誕生日も祝ってくれたし、ツアーの成功も祝ってくれた。無礼講だ。おまけに、海風店主は離島マニアでもあるので、来年、八重山ツアーを彼のマネージメントのもとに、敢行することも決めてしまった。行くぞ、待っとれよ、八重山諸島。そうそう、海風店主に可愛い子供が生まれたのさ。悪い大人ばっかり見て育つんだろうから、きっと素晴らしい人物になるだろう。名前は「はな子」ちゃん。可愛い。

 今日の文章は甚だ支離滅裂だと思う。もう頭が廻らんのだよ。ひとこと、今年一年、本当にありがとう。クリスマスイヴ。俺とリクオに帰る気力があるはずもなく、海風店主に近所のホテルを取ってもらったのだが、イヴの夜で部屋はいっぱい。リクオとヒロシは仲良くツインの部屋で爆死した。俺のイヴのBGMはリクオのイビキだった。わ、わびしい。

 「the Rising」。工場で手作業による箱詰めが始まったそうです。スタッフはそちらに飛んでいます。インタビューも渡辺監督を始めとして、関わった人間どもが続々と。夜明けは近い。是非。

http://d.hatena.ne.jp/theRising/ 

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by 山口 洋  

カフェ・ポローニャ,アゲイン。富山県高岡市にて。

2007/12/22, 23:02 | 固定リンク

12月22日 土曜日 曇り 

 富山に来たら、鮨だろ。全ての鮨はバツグンだったのだが、寒ブリは今年はまだ上がっていないのだと。残念。でも、必ず喰えるってことより、喰えない方が良かったりするのだ。それが当たり前じゃん。

 富山県高岡市。田んぼの真ん中にあるカフェ・ポローニャのこと。知りたい人が居たら、俺のblogの検索エンジンで探してみて下さい。素晴らしいところです。
 現在、このお店は休業中。何故なら、ゆくゆくは老人達が働きながら、生活していける施設を作るため、マスターは京都で和食の修行中。だから、会えなかったんだ。残念。ここに来たのは何度目だろう?来る度に、音楽が根付いていくのが嬉しい。だって、田んぼの真ん中だぜ。満員御礼。嬉しいじゃないか。オープニングに歌ってくれた、マリリン&チヨリン、更に加速してました。リクオと俺はあんなことや、こんなことを。ぐひひ。それは見に来てくれた人との間での秘密にしておこう。一度こっきりしかない、今日と云う瞬間。そして一度こっきりではなく、地元に根付いていく音楽。その両方が存在していたことが、とても嬉しかった。来てくれて、ありがとう。来年初頭には花田裕之さんが来るそうです。素晴らしい。この場所、そして人々、是非大切にして下さい。俺とリクオのツアー、残すところ、あと2本です。まだ飲みたそうな奴を連れて、ホテルに帰還しました。ハレルヤ。どうか、良いお年を。

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by 山口 洋  

そのジャジャ馬ベーゼンドルファー、金沢にて

2007/12/21, 02:40 | 固定リンク

12月21日 金曜日 曇り 

 朝。あやうく飛行機に乗り遅れるところだった。やばかった。コンコースを共に走ってくれたリクオは「ありがたいわ、これで酒抜けたわ」と。
 金沢に着いて、メロメロポッチを訪ね、店主熊野某と話した。愛しの近江町(金沢の台所)はみるみる変化しつつある。けれど、師走の食材を求めて賑わうその通りは、まだ確実に生きているように、俺には見えた。かの店では、メロメロポッチの歴史を振り返る展覧会が開催中。是非、行かれたし。イカレた素晴らしき、この店に。

 金沢は甚だ文化度の高い街だ。歩いていて、そう思う。モノを作るキチガイにも寛容だ。それは肌で感じる。
 
 さて、もっきりやである。70年代にトム・ウェイツが歌ったっちゅー、その店である。ここにはジャジャ馬、ベーゼンドルファーがデンと鎮座していらっしゃった。俺も弾かせてもらったのだけれど、こんなにレスポンスが遅くて、なおかつ立ち上がりの速いピアノにはお目にかかったことがない。要するにレンジとキャパシティーが広い。古くていい楽器は一台一台個性が違うものだ。彼女にどんな歴史があって、ここに鎮座しているのか、俺には分からないけれど、きっと、「失恋」とか「逃避行」とか、エトセトラ。いろんなことがあったんだろうって、音がする。ハコが育んだ歴史、ジャジャ馬を鳴らすリクオの音、客席のそれぞれの想い、それらが相まって今日のライヴを作ったんだと思う。楽しんでくれたかい?俺はね、何の無理な力もなく、そこに居ることを楽しんでた。ありがとう。メロメロポッチからもっきりやまで。この街の振り幅が、そしてそれらを繋ぐ同じ想いが、ぐっと来た、今日の金沢だった。ありがとう、アゲイン。。どうか、よいお年を。

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by 山口 洋  

No regrets! Coyote

2007/12/19, 21:57 | 固定リンク

12月19日 水曜日 晴れ 

 来年のライヴは故郷から始まることに、今決まりました。いつも急ですまんね。事が事だから。って、今から説明します。ある時期、福岡から沢山のミュージシャンが生まれたのには訳があるとです。ローリング・ストーンズにどっぷりはまった、いたいけな少年(キース・リチャードもどきが街にいっぱい居たよ)が次に何を聴けばいいのか?ストーンズの源である、ルーツ・ミュージックです。福岡にはそのような素晴らしいレコード屋さんが沢山ありました。金もないので、歩いて10キロの道のりを行くのです。LP1枚分のお金を握りしめて。そのようなレコード屋のひとつがJUKE RECORDSでした。今でこそ、会話を交わすことができるけど、当時は怖かったとです。何で、客なのに、こんなに店主の機嫌を考えて、質問しなきゃいけないんだろうって、ね。「あ、あの。ハウンド・ドッグ・テイラーのアルバム欲しかとですけど、ど、どれを最初に買ったらよ、よかですかね?」。名物店主松本さん応えていわく「そりゃ、ナチュラル・ブギやね」、以上。みたいな。でも、彼の言葉に嘘はなかったとです。パイレーツってバンド、知ってる?大抵、超オススメのアルバムには松本さんの一言が書いてあったのです。パイレーツの場合、「一家に一枚、パイレーツ」みたいな。ウイルコ・ジョンソンもピート・タウンジェントも師とあがめたミック・グリーンのギターを初めて聴いた時、俺はショック死するかと思ったとです。それから練習しましたとも、彼に近づくために。指から血を流しながら。そうやって、沢山のミュージシャンが生まれたって訳です。
 そのJUKE RECORDSが30周年を迎えると。で、ライヴを地元のミュージシャンを交えて、是非やって欲しいと、長身の松本さんが、軽自動車に乗って、わざわざ阿蘇まで来てくれたとです。恩を返す時が来たってもんです。なので、気軽に遊びに来て下さい。会場、そんなに広くないので、チケットはお早めに。正月早々、うまい酒でも飲みながら、楽しんで下さい。

JUKE RECORDS 30th ANNIVERSARY LIVE「渡る橋を求めて」

日時/2008.1.5 開場/17:30 開演/18:30
出演/山口洋 (オープニングアクト シマゼン)
料金/3,800円(1drinkつき)
会場/ Juke Joint(092-762-5596 福岡市中央区舞鶴1-9-23-2F)
問合/TSUKUSU(TEL_092-771-9009)http://www.tsukusu.jp/


12/22(土)より、JUKE RECORDS、Juke Jointにて店頭発売開始。
スペシャルイベントの為、プレイガイドでの発売はございません。
TSUKUSUにて12/25(火)〜12/28(金)の期間限定で、電話予約を行います。
電話予約の詳細はTSUKUSU HPにて、近日中にUPします。

Juke Joint HP
http://www.juke-records.com/jukejoint/
JUKE RECORDS HP
http://www.juke-records.com/


 それから、もうひとつ。俺とリクオは北陸ー東小金井っちゅー、恐怖の4連チャンの旅に出ます。ライヴ三昧だった今年の締めくくりです。12/23は15年振りに小川美潮さんとやらせてもらいます。昔ね、ジョニ・ミッチェルの「Coyote」、一緒にやらせてもらったとです。それからお互いどう変わったのか、「もう一度やってくれません」とわがままを云いました。だって、「NO REGRETS! COYOTE」っちゅー、一行目がとってもタイムリーじゃないすか?それじゃ、みんな、何処かで会おうな。

by 山口 洋  

連帯

2007/12/17, 12:28 | 固定リンク

12月17日 月曜日 晴れ 

 押忍。東京に戻りました。日程的には過酷なツアーなのですが、日々、出会った人たちからエネルギーをもらっています。白石では12歳(1995年生まれ、絶句)の少女から77歳の少女(ひひ)まで、お会いしたとです。二人とも同じ種類の「輝き」が目の中に宿っていました。年齢層が確実に広がっているのを感じています。それはミュージシャンにとっては励みなのです。
 さて、僕が全国を飛び回っている間に、「land of music / the Rising」の本編集チームが特設サイトのインタビューを続々とアップしてくれています。長い間一緒に仕事をしてきたS君の責任編集です。いつもながら、素晴らしかです。リリースに至るまで、関わった人間どもの声に耳を傾けてみて下さい。この作品がどのようにして形になって行ったのか、多角的に伝えることができつつあります。願わくば、何かを起こそうとしている人たちへのアイデアになれば、こんなに嬉しいことはありません。今後はバンドを一年半に渡って追っかけたO、それをまとめあげた渡辺某、などなど。いろんな角度からの声が伝えられるらしいです。enjoy yourself!

http://d.hatena.ne.jp/theRising/

by 山口 洋  

偉大なるカフェ・ミルトン、宮城県白石市にて

2007/12/16, 20:03 | 固定リンク

12月16日 日曜日 木枯らし 

 前日、心優しき人たちに早い誕生日を祝ってもらった
 とても、嬉しかった
 そのケーキはフワフワだった
 母の味がして、沁みた

 カフェ・ミルトンには音楽の神様が棲んでいる
 最高のオーディエンスが集っている
 カウンターの中まで立ち見の人たちがいる
 とても嬉しかった

 今日は父親の命日だった
 だからマスターのカバキーニョを借りて、とある曲をやってみた
 俺の喉はもうボロボロだった
 情けなかったけれど、歌に気持ちを入れることしかできなかった
 オーディエンスはそれを暖かく迎え入れてくれた

 客席の年齢層は幅広い
 いろんな人生の先輩と話した

 マスターは山羊の話を始めたら、止まらない
 ひひ
 彼はこの日のためにカレーを一週間煮込んでくれた
 頂きましたとも、愛のカレー

 ママは八重山までライヴを見に来てくれた
 郡山にもいわきにも来てくれた
 マスターとママの二人で凸凹がひとつになって
 ミルトンになる
 そこにポルトガル語を話す神様が降りてくるのさ

 大切な友人が難病に冒されている
 手術の日取りを遅らせてまで、今日のライヴに来てくれた
 俺にできることは、音楽に魂を込めることだけ
 彼女は必ずミルトンに帰ってくる
 あれだけ愛されてるからね
 彼女の誕生日には今度はリクオを連れてきて
 お祭りをすることにしよう、いやもう決めた

 白石には木枯らしが吹いていた
 でもミルトンは音楽を愛する気持ちで満ちていた

 ありがとう、ありがとう

 どうか、良いお年を

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by 山口 洋  

福島県相馬市にて

2007/12/15, 17:27 | 固定リンク

12月15日 土曜日 晴れ 

 いわきから北上して、宮城県を目指す。昨日、地元の人が教えてくれたんだけど、この道沿いには原発が沢山ある。例によってそれらは「東北電力」ではなく、「東京電力」で、発電されたエネルギーは東京に送られる。地元住民には「危険手当」と云うものが一年に4000円、支払われる。言葉なし。今の時期の都会のイルミネーションの4分の1はこれらのリスクの上に輝いている。
 今や勝手知ったる相馬に辿り着いて、悪友H君に相馬の海で取れたものをごちそうになった。とってもいい時間だったんだけれど、目の前の海があまりにきれいだったがゆえ、気分は晴れなかった。

by 山口 洋  

日本海から太平洋へ、福島県いわき市にて

2007/12/14, 17:20 | 固定リンク

12月14日 金曜日 曇り 

 何日かかけて。俺とリクオは日本海から太平洋に辿り着いた。冷たい風の吹く、小さな街だった。でも、そこには音楽に情熱を傾ける連中がわんさか居た。それが俺たちを熱くした。いい演奏だったよ。何かを感じてくれたんじゃないかな。一緒に演奏してくれた地元の連中も、それぞれに素晴らしかった。こんな連中を紹介してくれて、ありがとう。リクオちゃん。sonic、素晴らしいぜ。
 そして、俺たちは。また夜のいわきに繰り出すのだった。いい加減、学べよ、自分ら。愉しかったんだから、しゃーないけど。

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by 山口 洋  

温泉、そして温泉。

2007/12/13, 19:14 | 固定リンク

12月13日 木曜日 雨 

 昼まで死んだように眠りました。身体の中には5種類の違う酒が残っていて、サイテーの状態でした。last waltzの看板娘マリちゃんとリクオの企みで、温泉に行く事になりました。この温泉。一言で云うなら、ザ・温泉。全くソフィスティケートされてないのです。寅さんが居てもおかしくない光景です。福島県の人々はとってもシャイです。でも時間をかけてつき合っていると、次第に心の扉が開いてくるとです。前日、そのツボを学んでいたので、温泉のおばちゃんともすぐ仲良しになれたとです。湯治場に集う人々、殆どはじっちゃん、ばっちゃんだけど。地元の人々と密かに交流したとです。こんな光景見たのは30年振りくらいかな。当たり前に人々が暮らしていて、当たり前のように挨拶があって、思いやりがある。何だか、じーんとしたとです。
 俺とリクオはまた例の直感が閃いて、とあることを企んだとです。あの素晴らしいlast waltzで来年、last waltzをやろうと。郡山には音楽の祭りがあると、いいなと思ったからです。
 マリちゃんの計らいで、我々は猪苗代湖のイルミネーションバリバリのリゾートホテルに宿泊しました。軽く一杯のつもりが、、、、、、。学べよ、自分ら。とほほ。

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by 山口 洋  

last waltz revisited、福島県郡山市にて

2007/12/12, 19:13 | 固定リンク

12月12日 水曜日 曇り 

 9年振りに帰ってきました。福島県郡山市が誇る、last waltzです。何故この名前なのか、説明不要だよね?壁には98年にしたであろう俺のサインが。しっかりと山口洋(34)と刻まれていました。時代が変われば、俺も変わるのです。そんな中で、この店をこの街で20年間に渡って守り通したマスター、及びスタッフの情熱には本当に、心から頭が下がる想いです。ステージの場所も以前とは変わり、音響システムも整備され、終演後、そのミキサーのEQを見せてもらったのですが、「何かを足すのではなく、何かがきちんと引かれて」いました。これって、書くと簡単だけれど、その方法論に辿り着くには途方もなく時間がかかることなのです。9年前に俺をこの場所に呼んでくれた人たちも全員が来てくれました。続けていて良かったな、と思うのはこんな時です。心からありがとう。

 この日の演奏がどうだったか、なんて野暮な話は止めておきます。今日もまた、リクオとの呼吸は初めての体験でした。特筆すべきは、俺に関して云わせてもらえば、奴が「ヒロシもシンガーとして、ピンで歌ったらどうなん?俺が居るんやし」、と。なので、初めてギターを持つことなく、奴のピアノで一曲歌いました。ギターなしで。直立不動で。しょーもない、出来損ないのディナーショーのような光景だったとしても、奴のサジェッションのおかげで、このlast waltzのおかげで、俺はシンガーとして、新たな地平への第一歩を踏み出したとです。ありがとう。でも、緊張したよぅ。

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by 山口 洋  

ジョイア・ミーア、新潟にて

2007/12/11, 17:11 | 固定リンク

12月11日 火曜日 曇り 

 ポジティヴにモノを考えていれば、物事は連鎖する。

 今年の八月、新潟に一人でやって来た。猛暑日と云うよりは40度近い気温だった。ライヴは悪くなかったが、そのハコの考え方は正直なところ好きになれなかった。オーディエンスには何の罪もない。終演後、悶々としていたら、ひとりの男が楽屋にやってきた。名をクマガイと云う。奴は「僕の店に来ませんか?」と。俺は疲れ果てていたが、どうせこんな気分じゃ眠れないので、行ってみることにした。いやはや、未だ店の名前を覚えられないのだけど、素晴らしかった。何がって、音楽を愛する心が。俺はお客さんと2ステージ目を繰り広げた。何だよ、ここにあるじゃん、Land of music。 
 俺はこの店で、この悶々とした気持ちを今年中に晴らしにくることに決めた。ところで、クマガイ某はシンガーだった。自分でイベントを企画して、これまたソーホーあたりに存在してそうな素晴らしい店、ジョイア・ミーアで歌っていた。一方、俺は旭川でリクオとツアーをすることを思いついた。リクオに新潟の話をしたら、ジョイア・ミーアで奴はしょっちゅう演奏してるとな。こうして、点と点と点は線になるのだ。

 果たして、ジョイア・ミーアの店主、ユウコさんは魅力的な人物で女性で闘う人で、なおかつセクシーだった。あんまり話すことが出来なかったので、ここまでしか書けないけど。

 リクオとのツアー、今日はクマガイ君も交えて、ええ感じで進んでます。あんまり軽々しく書いちゃいけないんだけど、ミラクル、日々起きています。「また来てね」とも云われてないのに、俺たちは新潟の再訪を午前5時に決めました。あの場所、ユウコさんやクマガイ君の情熱、大事にして下さい。閑散とした店の前の通りを「音楽で埋め尽くしたい」と語る彼等の顔は輝いていました。ハレルヤ。俺たちゃ、今宵、郡山の夜を焦がしてくるぜ。お互いの場所で、メゲずに、行こう。ありがとう、新潟。多謝&再見。

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by 山口 洋  

音楽は素晴らしい!

2007/12/10, 20:22 | 固定リンク

12月10日 月曜日 曇り 

 この二日間、リクオっちゅー自分の力で道を切り拓いてきた男と濃密な時間を過ごしました。俺たち、ホモキャラで行くか、っちゅーギャグは奴には気に入ってもらえなかったけどね。初日の飲み屋で思ったのです、奴の無尽蔵なフィーバー(死語)っぷりを観て、こ、こいつとつき合ってたら、俺、死ぬ、みたいな。しかし、昨日の深夜に疲れ果ててる奴の表情を観て、リクオも人間だったんだ、良かったーみたいな。あはは、俺が連れて帰ってあげるからね、みたいな。結局、奴は今日ホテルに携帯を忘れてくる、みたいな。あはは。
 ま、冗談はこのくらいにして。俺たちは日々、音楽の奇蹟の中に居ます。ピアノとギターでここまで行くのか?ちゅー、当事者である我々がコーフンしとるとです。なので、興味がある人は観に来んですか?前を向いて、音楽の深さにうたれて、たまに打ちのめされて、前進あるのみです。明日は新潟に向かいます。是非。

by 山口 洋  

the circle・旭川にて

2007/12/09, 03:40 | 固定リンク

12月9日 日曜日 雪 

 札幌のホテルで目覚めました。多分、今日もライヴ。八重山ー渋谷ー札幌。この流れはさすがにキツいけれど、流れに身を任せることしかできません。今回は旅の先輩、リクオ先生が全ての段取りを整えてくれています。俺は先輩からいろんなことを学ぶだけです。俺はオンとオフの切り替えが下手なのです。だから、今日一日、奴をよーく観察しておこうと。リクオも俺も札幌駅までどうやって移動したのか、多分今となっては覚えていないと思います。それから「カムイ」っちゅー特急に乗って、旭川を目指しました。だんだん深くなる雪。時に凄まじい自然の力を観ます。道中、まったく眠れない俺につき合って、彼は起きていてくれました。
 リクオ先輩はぬかりなく、会場入りの前に温泉をブッキングしていました。すげぇ。俺なら、さっさとホテルに入って、身体を休めるところです。しかし、彼は雪見風呂に「半身浴」で、昨夜の酒を抜きつつ、モノ思いにふけっていました。スゲェ、アゲイン。その後、我々っつーか、俺は先輩に習って、温泉で半ば死人のように睡眠をむさぼり、会場である、アーリータイムスに向かったのです。
 そもそも、このツアーは今年の6月に僕がアーリータイムスを訪れた際、「ここでリクオと演奏したい」とオーナーと話して、リクオに電話したのがきっかけです。まさか、実現して、こうして旭川に戻ってこれるとはね。
 ツアー2日目。昨日とはまた違う我々がここに居ました。このハコが積み重ねてきた歴史。ここで繰り広げられてきたであろう、数々のエピソード、そして「今」を生きていること。それがミュージシャンを引っ張るのです。2部でリクオが歌っている時。俺は階上の楽屋に居ました。ふりしきる雪、そして漏れてくる音。外の風景は限りなく寒々しく、そして音楽と人は暖かいものでした。訳もなく、じーんとしたのです。嬉しかったこと。今年の6月に訪れた女子校のミュージシャン達が父兄同伴で来てくれていたこと。音楽ってすげぇ、と感じてくれたらいいんだけど。
 旭川に来たなら、アーリータイムスにお茶でもいいから飲みにきてみて下さい。歴史が積み重ねた「気」としか呼びようのないものがここにはあります。それは僕のボキャブラリーで云えば、「文化」だと思います。ありがとう、旭川。住んでる人にはたまらなく憂鬱であろう、積もった雪も、凍てついた道も、僕にはひとつの円環に見えたとです。

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by 山口 洋  

ザ.ベリー初日、札幌にて

2007/12/08, 03:14 | 固定リンク

12月8日 土曜日 晴れ 

 hobo jungle tour、始まりました。これを書いているのは12/10、午前3時。書き残しておかないと、濃密な日々のこと、すべて忘却の彼方に飛んでいきそうなので。
 札幌。思ったよりは寒くなかったのです。でも、多分摂氏2度くらい。クソ忌々しい荷物を抱えて、千歳空港から札幌に向かいましたとも。会場は「くう」です。そしてリクオです。彼は俺の曲を沢山知っていてくれました。そして北国の街で初めて響き合うのです。ザ・ベリー初日。あんなことも、こんなことも。今となっては、音の魔法、あるいは音の塵。それが中空に舞っていたことを覚えています。奴は素晴らしいミュージシャンです。それを再確認しました。ありがとう、オーディエンス、そして手を尽くしたくれた人々、何よりもリクオ。音楽を愛している人々を俺は愛しています。ありがとう、アゲイン。
 俺とリクオはとてもハッピーな気分になったので、サッポロと云えば、キヨシさんの店に行きました。愉しかったなぁ。人間サイコー。でもあんた達、飲み過ぎですから。

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by 山口 洋  

AOP、渋谷にて

2007/12/07, 23:54 | 固定リンク

12月7日 金曜日 晴れ 

 しかし、である。八重山諸島でのライヴの次が渋谷のド真ん中っつーのはシビレた。頭がジンジンした。少なくとも、俺の目には同じ国には見えなかった。
 今日は絵描きの門君、映像作家の渡辺君と響き合うことになっていた。響き合ったのか、そうじゃなかったのか、それは秘密。観てくれた人、それぞれの感想がきっとあるだろう。俺は存分に楽しんでたけど。俺は前を向いて演奏してるので、後ろで絵を描いている門君が今、どのような状態になってるのか、分かりづらかったのは残念だったけど。ありがとう。また、呼んでね。
 うっしゃ。明日は北海道だ。八重山ー渋谷ー北海道。ちょっとだけ心配だ。身体と心がこの大移動についていくのか、どうか。でも、大丈夫だ。きっと、旅の先輩リクオが居るし。な、訳で、北海道のみんな、会えるのを愉しみにしとるぜよ。

by 山口 洋  

続・the Rising / ミリキタニの猫

2007/12/06, 21:24 | 固定リンク

12月6日 木曜日 晴れ 

 「land of music / the Rising」はエコバッグ(呼び名が好きじゃないので、愛称考え中)に入っています。例えば、ライヴ会場で手にしてくれたオーディエンスが、この巨大(何度も書くけど、LPサイズです)な作品を家に持って帰るには袋が必要になります。また作品を運搬時の擦れなどから守るために、通常ビニールで真空包装するのですが、すぐにゴミになるものを使うことは、極力避けたいと云う想いがありました。そこでエコバッグ(くどいけど、愛称考え中)に入れることにしたのです。調べてみると、日本人が一年間に使うレジ袋の総数は600億枚(絶句)だそうです。一人あたり約600枚(再び絶句)。このバッグは敢えて、薄い生地のものを選びました。気に入ってくれたなら、折り畳んで、みなさんの鞄の中に入れて下さい。ちょっとした買い物の際、使ってくれると嬉しいです。なお、このバッグは「land of music / the Rising」を製作する過程で関わってくれた会社や団体の協賛、賛同金によって作られる予定です。ですので、表には「Yes!」と云う文字のみ。裏には賛同してくれた団体、会社のロゴマークが入っています。
 
 それらのやり取りの中で、「land of music / the Rising」の中に入っているダイアリー本の編集者、S君から以下のようなメールをもらいました。興味深かったので、そのまんま引用させてもらいます。S君、事後承諾でごめん。曰く、

「尊敬する関野吉晴さんに以前お話を伺ったところ、
〈システムを変えていくしかない。よくドイツ人は、ゴミの仕分けが厳密で、環境に対する考えが進んでいるっていうけど、そうじゃないらしいです。システム。仕分けをきっちりとしたほうが、お金の無駄にならない。得するからやっているわけです。
みんな善意では動かない、いや、善意でも動くけれども、長続きはしないんですよね。だから、節電も大事かもしれないけど、それじゃあ変わらない。システムを変えていく。少しずつ。そっちのほうが大事なんじゃないかと。〉
とおっしゃってたんですね。

こういうシステムを変えていくってすごく大事ですよね。

原発だって、怒れる男、Kさん(うちのweb担当者 : 山口注)がよく言ってるのは、「消費者が電力を選べないのがおかしい」と。ほんとそう。僕も風力発電の電力が選べるなら原発より少し高くてもそっち買うもん」

 だそうです。云えてるなぁ、と。気がつくと、僕らのバンドの廻りに居る人間、編集者、デザイナー、ミュージシャン、映像チーム、コピーライター、作家、webデザイナー、エトセトラ。殆どがフリーで独立して仕事をしていることに気付きました。そういう時代なのかもしれないすね。ともあれ、「land of music / the Rising」はそれらの力を結集して作られました。フツー、クライアントがあって、と云う仕事の場合は、このような結果にはならないのです。依頼があった時点で、仕様はほぼ決まっている訳で。「land of music」をめぐる旅を続けているうちに、荒波も多々あったけれど、ここに辿り着いて、ようやくみなさんに「バッグ」も含めて、手にしてもらえるのが、単純に嬉しいのです。本当にありがとう。我々のno regretsレーベルは名前こそ「後悔なし」だけれど、まだまだ吹けば飛ぶような存在でもあります。至らぬところも多々あると思いますが、ひとつづつ「システム」を変えていこうと考えています。どうぞ、よろしく。

 


 さて、話は変わって、以前このblogで触れたNY在住の友人マサがプロデューサーをつとめている映画、「ミリキタニの猫」。
続々と上映される映画館が増えてるそうです。是非。っつーか、マサ、俺まだ観れてない、ごめん。

『ミリキタニの猫』THE CATS OF MIRIKITANI

仙台・・・桜井薬局セントラルホール
12月1日〜7日 (一週間のみ!)
連日  11:00 〜  12:30 〜  14:30〜   17:00 〜 18:30〜
http://www9.plala.or.jp/centraltheater/

神戸・・・神戸アートビレッジセンター
12月7日〜10日 17:00〜 & 18:30〜
12月12日・13日 12:20〜 & 17:00〜
http://kavc.or.jp/

高崎・・・シネマテークたかさき
12月8日〜14日 10:30~ 14:20~ 15:55~
12月15日〜21日 18:10〜
http://www5.wind.ne.jp/tcc/

東京・・・アップリンクX(渋谷)
12月8日〜 連日13:00〜 (一日一回)
http://www.uplink.co.jp/x/

大分・・・大分シネマ5
12月15日〜1月11日
http://www.cinema5.gr.jp/schedule.html

札幌・・・シアター・キノ
1月1日(元旦)〜18日
http://theaterkino.net/

☆本『ピース・キャッツ』も併せてどうぞ〜
ジミー・ミリキタニの画(40点以上)、言葉、そして人生が綴られています
山田太一、伊達公子、篠原勝之(ゲージツ家・KUMA)、友部正人による寄稿もあり。
ランダムハウス講談社刊
http://www.randomhouse-kodansha.co.jp/books/details.php?id=349

 


 明日は「land of music / the Rising」のプロダクト・スーパーバイザーでもある渡辺太朗君に誘われて、映像と絵に合わせて
インプロビゼイションで音楽を奏でます。小さな会場だそうです。チケット、まだあるのかどうか、不明です。興味のある人は
会場に問い合わせてみて下さい。俺?久しぶりにグレッチ・カントリージェントルマンをグワングワンに弾こうか、と。歌?
必要だと感じたら、そうします。

MONTHLY AOP SESSIONS FINAL
門秀彦+渡辺太朗×山口洋

http://subterranean-mood.blogspot.com/2007/11/aop-final.html

・12月7日(金)
・渋谷SPUMA http://www.spuma.jp/
 渋谷区神南1-17-4神南ビルB1F tel.03-3770-8657
・19:00 OPEN/20:00 START
・チャージ2,500円 +Food & Drink
・予約:03-3770-8657 (SUPUMA)

※席に限りがございますので、満席になり次第
 ご入場を制限させていただく場合がございます。
 ご来場の際には、早めにご予約を!

 


 案内ばかりですんません。明後日は札幌に飛びます。明々後日は旭川。リクオと「the Hobo jungle tour」開始です。待っとれよ、北海道。寒いんだろうなぁ。もちろん「made in Aso」、すっかり冬になってしまいましたが、会場にて入手可能です。

by 山口 洋  

the Rising

2007/12/05, 20:24 | 固定リンク

12月5日 水曜日 晴れ 

 「land of music / the rising」。遂に皆さんにアナウンスすることができます。関わった全ての野郎どもの、この数年の全ての想いをここに結実させました。もちろんアルバム・プロジェクトに賛同してくれた皆さんの力がなければ、こうはなりませんでした。本当にありがとう。特設サイトでは随時、情報を更新していきます。じゃあ、楽しんで下さい。

http://www.five-d.co.jp/heatwave/disco/071101the_rising/index.html

 このジャケット、等倍の芝生です。LPサイズです。写真じゃ分かりずらいけど、イマジンして下さい。

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by 山口 洋  

アナウンス

2007/12/04, 13:19 | 固定リンク

12月4日 火曜日 曇り 

 俺が深酒してる間に、「land of music / the rising」に関わってくれてる連中があーだこーだ、と素晴らしい仕事をしてくれとります。もうすぐアナウンスできると思います。この数年間を全て凝縮した作品です。やり残したこと、何ひとつありません。もうちょっとだけ待っていて下さい。

by 山口 洋  

多謝&再見 八重山諸島にて

2007/12/03, 13:38 | 固定リンク

12月3日 月曜日 曇り 

 石垣から沖縄に向かう飛行機の中で書いています。たった3日過ごしただけなのに、八重山は離れ難かったとです。空気も自然も人も、本当に素晴らしかったとです。空港まで送られたら、嬉しいけど、別れが辛いです。何だか、恋したとでしょうね、八重山に。
 「八重山人の肖像」っちゅー本があるとです。月刊の地元紙に連載された八重山人たちを一冊の本にまとめたものです。写真はすけあくろうのオーナー、ミツオさんです。老若男女、100人超。見事なまでに「顔」はその人を語ります。この本が素晴らしいのは、「その人」だけではなく、「故郷」が顔に刻まれていることです。昨日、ふざけて八重山人のみなさんと写真を撮ってみて、「俺って顔が出来てねーな」と思いました。俺の隣に居るのはクセがあるのに、どれだけ飲んでも悪酔いしない泡盛「白百合」を作ってる人です。どう?何だかネイティヴなジェリー・ガルシアみたいな顔っしょ?みんなタフだし、笑いを忘れず毎日を生き、歌があって、日々の暮らしがあって、歴史を踏まえて、今日を生きる。忘れかけていた、いろんなことを教えてもらいました。本当にありがとう。頼まれなくても、必ず帰ってきます。っちゅーか、東京からの直行便に、ある日突然乗ると思います。そう遠くない日に。多謝&再見。

 てな訳で、東京です。もちろん雑務山積みです。とっと片付けて、リクオと北に向かいます。しかし、何だね。リクオがあれだけハードな旅を続けられるのは楽器を持たなくていいからっちゅー説があります。でも、それはとんでもない話で、先日某所で奴とやった際、「うーん、リクオにしちゃピアノにダイナミクスがねーな」と思ったので、そのピアノを弾いてみたら、「こんなんであの音出してたん?」とびっくりしたのでした。楽器を女性に例えるのなら、毎日違う女性と会話する方が大変っすよ、多分。

 しかし、八重山の次が札幌ってのも、どうなんだろうね?体調壊さないように、充分気をつけます。

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by 山口 洋  

the gift・八重山諸島にて

2007/12/02, 17:16 | 固定リンク

12月2日 日曜日 晴れ 

 同行してくれている野田君の勧めで、八重山諸島・黒島に一人で渡った。リーフを抜ける度に色が変わる海を観ながら、俺はこの惑星がこんなに美しかったことを「完全に」忘れてたことに気付いた。ギフトだった。ありがとう。って誰に?惑星と野田君に。

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by 山口 洋  

感無量、沖縄県石垣島にて

2007/12/01, 10:56 | 固定リンク

12月1日 土曜日 晴れ 

 今年の6月から約半年をかけて、ほぼ日本全国を廻ってきた「on the road ,again vol.3」。本日、沖縄県石垣島にて、無事最終公演を終えました。多分45本目。とてつもなくでっかい南の国の夜空には沢山の星が輝いていました。「自分の住む街に来てくれて、ありがとう」。その言葉に支えられて、ここに辿り着くことが出来たとです。サポートしてくれた多くの人々、足を運んでくれた人々、本当に、心からありがとう。

 沖縄から飛行機に乗ったとです。石垣島の上空にさしかかったとき、「おおっ」といつもの直感ってやつが閃くのを感じました。こりゃ、俺のヴァイブレーションと合っとる。その感覚は大げさに云えば、アイルランドにNY経由で辿り着いた時と同じやったとです。飛行機を下りる際、機内の清掃をするため乗り込んできたおばさん達の顔に刻まれた皺を観た時、それは確信に変わったとです。こりゃ、何だか知らんがとんでもないわい。多分、長くなる付き合いの第一歩が今始まったんだな、と。
 それからは驚きの連続でした。12月とは思えない陽射し、人々のホスピタリティー、広い空、乾いた風、観た事のない家並、瓦、植物、動物、自然、食べ物、言葉、笑顔、エトセトラ。カルチャーショックと呼ぶにふさわしいものでした。この沖縄シリーズに帯同してくれてる野田君に完全にハメられたと云うか、最後の最後にとんでもないギフトをもらったと云うか。開演前に、ホテルでバイクを借りて、できるだけこの島を感じてみようと、風を受けながら走ったとです。このツアー、しんどい事も山ほどあったけれど、こうやって、自然や人から本当の意味でのギフトがもらえるんだ、と。感無量の想いでした。

 正直なところ、喉はボロボロやったとです。でも素晴らしい店、スケアクロウに充満していたヴァイブレーションにのっかっただけで、無理な負荷をかけることなく、俺は演奏することを心から楽しんでいました。エッジが丸くて、優しい、いい音だったなぁ。今まで、どちらかと云うと、俺は「寒いところ」専門の男だったのです。でも、俄然むくむくと、積乱雲のように、このあたりに興味が湧いてきたとです。都会から流入者が沢山居て、いろいろ問題もあるのだろうけど、このあたりには何かがあるとです。間違いなく。それが何なのか、俺にはまだ分からないけれど、きっとこれからの俺に多大な影響を及ぼしてくれるでしょう。

 もう一回書いていいですか?本当にありがとう。俺は幸福な男です。北から南まで、出会った表情を反芻しながら、これを書いています。明日一日だけオフがあるとです。ちょっとだけ足を伸ばして、八重山を感じに行ってきます。

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by 山口 洋  
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