この街がもたらしてくれるもの、広島にて
2008/10/31, 02:03 | 固定リンク
10月31日 金曜日 曇り 。
昼過ぎに旧知の山口雅美ちゃんがパーソナリティーを努めるFM広島の生番組に出演した。多分、俺は彼女が入社した頃から知っているが、こうやって次第にプロフェッショナルになっていく姿を見ているのはとても嬉しい。
ヲルガン座は見ての通り、とても変わった空間だ。前に訪れた時は、まだ出来たばかりだった。残念ながら、その料理を口にすることは出来なかったが、ホスピタリティーも音そのものも、空気も、空間も、オーディエンスも、この街にしっかりと根付いていた。明後日は俺的オサルちゃん、タテタカコがやって来るらしい。前述の雅美じゃないのだが、こうやって、すくすくと育っていくのを見ていられるのがとても幸福だ。
ラジオに出演する前、交差点でインド人の青年に会った。彼は何かを探しているいい目をしていた。周囲には感じのいいおばちゃんもたくさん居たのに、彼は俺に話しかけてきた。聞けば、旅館を探しているのだと。おっけー、分かった。一緒に探そう。果たして、その旅館の看板は漢字で記されていた。どうりで彼がたどり着けないはずだ。道中「どうしてインドから来たんだい?」と聞いたなら、「仕事に就く前に、どうしてもヒロシマを自分の目で見なければ」と。何だか、とてもいい出会いだった。「have fun」。ライヴに招待すれば良かったなぁ。俺も若い頃、同じようにそう思った。そして、今やこの街にはたくさんの友人たちが居て、今日もまた俺のライヴのために奔走してくれている。
今までどれだけのライヴをこの街でやったのか、もう思い出せない。けれど、俺も嫌っていた大人になって、何の力みもなく、演奏を楽しむことができた。俺は生きている限り、ステージに立つことは止めないだろう。そう思った。ありがとう。浮かんでくる言葉はそれだけ。
そうそう。終演後、連れていかれたパスタ屋が絶品でね。壁にサインした「the best pasta of my life」ってのは嘘じゃない。彼はパスタを圧力釜で茹でるんだけど、あんなに美味いペンネは喰ったことがない。ありがとう。広島。多謝&再見。
追伸
楽屋にソニー時代の宣伝ウーマンが来てくれた。18年振りに会った。彼女、いい感じに出来上がっていて、目を潤ませながらひとこと「歌い続けてくれてありがとう」と。いやいや、こちらこそ、来てくれて、ありがとう。俺はぜんぜん、諦めてないよ。
何故に今頃、トークショー。広島県横川シネマにて
2008/10/30, 01:38 | 固定リンク
10月30日 木曜日 曇り 。
神戸-広島。微妙に遠い。車窓は微妙な紅葉に包まれている。
広島と云うよりはこの国が誇る映画館、「横川シネマ」にて「Land of music / the Rising」の劇場公開と、越智助監督を迎えてのトークショーが行われる。会場はリッスイの余地もないほどの大盛況(ヒヒ)。俺にとっては随分前の出来事なのだけれど、こうやって記録しておいて良かったなぁ、と今となっては思う。だいいち、俺はやっぱり映画館が好きだ。かつて日活ポルノで女性の裸体が映し出さ、鍛えられたスクリーンに、我々の作品が映る。なかなか得難い経験だった。トークショーも予定を大幅に超えて、80分喋り続ける。果たして、実りのあるものだったのかどうか、俺には分からん。けれど、どうしてもこの作品をこのスクリーンでという横川シネマM君のこだわりは未来へと続くものだと、俺は勝手に思っている。ありがとう。
そうそう。終演後、訪れたオーガニックレストラン「ばばじ」は素晴らしく美味かった。「月の庭」の流れを受け継いでいることがとても嬉しくて、病床の店主マサルにそれを伝えた。生きてるってのは悪いことばかりじゃないねえ。
泣いてどうなるのか、神戸
2008/10/29, 01:11 | 固定リンク
10月29日 水曜日 曇り
神戸。遠いっすね。陸路で行くと。片道約7時間。
この街はいろんな事を俺に教えてくれたとです。だから、そのような想いを込めて演奏しました。愉しんでくれたかな、だといいけど。
股旅
2008/10/28, 22:12 | 固定リンク
10月28日 火曜日 晴れ
新しい曲をようやくモノにした(ような気がする)。ふーっ。明日からまた長い旅に出ます。神戸、広島、山口、岡山、名古屋、長野。会えるのを楽しみにしとるよ。
池畑祭り、東京にて
2008/10/26, 03:26 | 固定リンク
10月26日 日曜日 曇り
「群れること」を普段死ぬほど嫌っている人たちが、あれだけの数参加して、それが見事な「祭り」になっていることに胸打たれた。それもこれも、池畑潤二が50年かけて作り上げた「人間力」に他ならないと。そのような人物と共に音楽を奏でられることを、心から幸福に思う。
脳味噌を旅する
2008/10/25, 16:40 | 固定リンク
10月25日 土曜日 曇り
Jeff Buckleyの「Live at Shin-e(イーストビレッジにある素晴らしい場所)」を寝転がって聴いていたら、ウイリアム・ブレイクの「蠅」と云う詩が頭の中をグルグル廻り出して止まらなくなった。不思議な体験だった。しばしの間、俺は脳味噌の中を旅した。
禁断の王国
2008/10/24, 17:31 | 固定リンク
10月24日 金曜日 雨
その昔、音楽は真空管のアンプで聴いていた。暖かくて、人間臭い音がした。随分前に壊れて、やがて誰も修理してくれないモノになって、しまいにゃipodが出てきて、車であれ、旅先であれ、全部それで事足りるようになった。家にあるどうしても手放せなかった愛着のあるアナログ盤は聴かれることもなく、カビが生えていた。仕事で使うための、厳密に音をチェックするための機械はどうしても「仕事」を連想するので、暮らしの中で使いたくなかった。
でもふと、思ったのだ。宮崎でゆっくりと友人たちと美味い焼酎を飲みながら。俺の趣味なんて、泳ぐか、散歩するか、ソファーに寝転がって本を読むか、音楽を聴いているか。そんな他愛のないものだ。せめて、旅で疲れた身体を休める場所くらい、もう「簡便」なものは止めて、好きなものを大事にして長く使おう、と。な、訳で真空管のアンプがやってきました。便利な機能なんて一切付いていない質実剛健なモノだけれど、いい音です。嬉しい。
fly into the sun
2008/10/23, 22:18 | 固定リンク
10月23日 木曜日 雨
宮崎から飛行機に乗って、国内某所に移動。天候が悪く、ひどく揺れた。
ときどき、朝ホテルで目覚めると、自分が何処に居るのか分からなくなることがある。今にも切れそうな細い記憶の糸を辿って、「あぁ、宮崎か」と。それがいいのか、悪いのか、良く分からないけれど、自分の日々であることは確かだ。
宮崎にて
2008/10/22, 10:31 | 固定リンク
10月22日 水曜日 晴れ
ヴォルケーノの街、鹿児島で目覚めた。陽光は南国のものだった。テレビをつけると、天気予報で「桜島に吹く風の強さ、および風向き」の詳細をアナウンスしていて、さすがでごわす、と小さな感動をする。
九州シリーズはいつもイベンター「つくす」が帯同してくれている。気のおけない連中。ソロ・ツアーでこんなに楽ができるのはここだけだから、思い切り甘える。抗生物質が送られてきて、歯痛も随分楽になる。
宮崎。降りしきる雨の中。少年が「むかご」を拾ってきてくれた。これは死んだ母親の好物だった。先日、大分の山の中で出会った少年の祖父母が来てくれた。40年以上、ディランが大好きなおじいちゃんとおばあちゃん。20年以上、うちのバンドを聞いてくれている壮年男子にも会った。会場、sohoの変わらぬホスピタリティーも嬉しかった。地方をくまなく廻ると、見えてくるものがある。最近、エアー魚、とかエアー圭一、あるいはエアー池畑さんっちゅー、くだらない芸があるのだが、あれは決して冗談ではなく、いつの日か俺は地方にバンドの音を響かせるために、一人で廻っているのだ。俺が諦めてしまわない限り、可能性はいつだって無限大だ。その気持ちを支えてくれているのが、足を運んでくれるオーディエンスなのだ。いつも、ありがとう。
共に過酷な日々を過ごしてきた「つくす」とは今日でお別れ。「つくす」は疲労で「つくし」みたいな顔になっていた。互いを慰労するために、美味しいものを食べに行った。鹿児島の貝汁とわっぱ飯も絶品だったけど、今日のお店が素晴らしくてね。見てくれはフツーの居酒屋なんだけど、料理のクオリティー、ホスピタリティー、値段。すべてが素晴らしかったので、紹介しておきます。「さくら家、橘通り店」。ちなみに、このエリアには通常の度数より低い20度の焼酎があって、疲れた身体には素晴らしく美味かった。まだまだ知らないことだらけ。だから、旅は止められん。
ありがとう。我が九州。また12月に戻ってきます。
翼よ、あれが桜島でごわす、鹿児島にて
2008/10/21, 01:18 | 固定リンク
10月21日 火曜日 晴れ
鹿児島です。調子ぶっこいてたら、親知らずがまた痛みだしたとです。痛いです。でも、薩摩のライヴは愉しかったです。すんません、まともな文章書けません。明日は宮崎なので、早めに寝ます。待ってろよー。
山の生活
2008/10/20, 18:27 | 固定リンク
10月20日 月曜日 晴れ
ツアーの合間を縫って、一日だけ山にエスケイプ。ドロレス・キーンとジョン・フォークナーの素朴な歌声が薪ストーブと焼酎に良く合います。余程疲れていたのか、昼過ぎに突然睡魔が襲ってきて、気絶。故郷の名物「がめ煮(家庭によって味が微妙に異なるとです)」を頂いて、曲を書く。明日からはツアーに復帰。鹿児島、宮崎を廻ります。待っとるよ。
big beat、福岡にて
2008/10/18, 18:13 | 固定リンク
10月18日 土曜日 曇り
恐るべし、50歳。出演者、スタッフ、そしてオーディエンス。そこに集った全員が池畑潤二50歳の人間力に惹きつけられた。いいイベントだったなぁ。詳細は、まだ東京公演があるので、書くのは止めておきます。いろんな山や谷を越えて、楽屋にはいい表情がたくさんありました。終演直後、3階にある楽屋からフロアを見下ろしたら、オーディンスのほぼ全員が池畑さんに向かって手を振っていた。いい光景でした。感謝。
ライス
2008/10/17, 16:02 | 固定リンク
10月17日 金曜日 晴れ
昨夜、某人とネットでテレビ電話をしていて(外国とのやり取りにはとても便利だと思う)、画面に映しだされたその表情を観ているうち、閃くものがあって、約3ヶ月に渡って、「あーでもない、こーでもない」と悩んでいた新しい曲のとっかかりを見つけた。嬉しかった。まったく、何処にヒントが落ちているか分からないからして、生きていることは面白い。
曲を書きだしてから、もう何年経ったのだろう?最近は頭の中で作ることが多い。ギターを握っていると、どうしてもリフのようなものに左右されがちだ。長年の手癖もある。結局のところ、高価な機材も何も必要なく、ハードディスク・レコーダーはおろか、MDすらも必要なく、脳味噌の中に湧いてきたものを、随分前にthe boomの山川君から譲り受けた、シンプル極まりないカセットテープレコーダーに記録するだけ。そのテープを忘れた頃に車で聞いて、アイデアを書き留める。ソロ・ツアーの旅景色の中で、色をつけ、推敲し、各地で歌ってみる。そのような作業の流れがようやく出来つつある。行く先で深酒さえしなければ。仕事場にどんなに高価な録音機材があっても、結局、使うのはレコーディングの時だけ。どれだけギターを持っていても、使うのはほぼ一本。シンプルに生きるってことをようやく学びつつある。溢れる本やCDも、いつか誰かにまとめてもらってもらおうと思っている。
閑話休題。
ライス。料理をするのは好きだけれど、本当に欲しているのは、美味しいご飯とミソ・スープ。ただ、それだけ。ちょっと前に、大分は天領の水で育った日田の玄米をもらった。そして、昨日、米どころ新潟からコシヒカリの新米が届いた。俺は何ちゅー贅沢な男なんだと云う気分になる。これがね、それぞれに全く味が違うのよ。美味さのベクトルが違う。ライスのある日々。幸福だねぇ。
明日は地元福岡で「池畑潤二祭り」。兄貴の50年のグルーヴ、存分に味わってください。それから俺は鹿児島、宮崎に行きます。みんなと会えるのを楽しみにしとるよ。
この国は、、、、
2008/10/16, 13:44 | 固定リンク
10月16日 木曜日 晴れ
その昔、某スポーツ新聞に「非国民」と書かれたことはあるが、いちおう俺も国民であるからして、「ねんきん特別便」なるものが送られてきた。俺はどこかに就職したことはない。だから、大学卒業を機に、これまで22年間、国民年金を払ってきた。云っておくが、それは大義名分として、自分の老後のためと云うよりも、国民である以上、下の世代が年上を支えなければ、国が崩壊すると思っていたからで、こんなアンポンタンな政府は自分たちが選んでいるからで、文句を云うなら「払ってから」云おうと思っていたからだ。
ところで、その「特別便」には支払いを免除された期間が10ヶ月あり、未払いが約5年あると記されていた。確かに、あまりにも貧乏で、喰うものにも事欠いていた若い時分に、どうしても払えないので、「払えません」と窓口に云いに云って、三ヶ月免除してもらったことがある。でも、それ以外の未払いはない。だいいち、君らが未払いだと云うのなら、それはいったい「いつからいつまで」未払いなのかね?そんな記述は一切ない、とてもずさんな書類なのだ。でもって、国民はそれを払ったちゅー「証拠」を延々と自分で保持していないといけないのかね?事を把握するために、「ねんきんダイアル」に電話したが、常に通話中。おそらく、俺と同じような事が全国で勃発しているんだろう。仕方ないので、俺が知り得る事実を記した手紙を書いて返送した。
ずさんな運営によって、このような事が生じ、また多額の税金を使って、このような「アホ極まりない」やり取りが繰り返される。かつて、この国を支えてきた老人たちは、後期高齢者と呼ばれて、少ない年金から強制的に保険料を天引きされる。病院に行ってみるといい。老人達は3ヶ月しか同じ病院に居ることが出来ず、受け入れ先も見つからず、戦々恐々としている。まるで現代の「楢山節考」だ。嗚呼。
マネーゲームに興じた連中のせいで、世界中の金融が不安定になる。それを公的資金で救済する。恐慌になるよりはマシなのかもしれん。でも、どうしても割り切れない想いが残る。使うべき金のプライオリティーが間違ってる気がしてならんのだ。
さっきこのような文章を読んだ。
自分のことやお金などに執着する人には限界があると思います」と語るのは柴田光廣さん。「私の経験から言って、どんなに社会的な地位が高く一流と言われる人でも、名誉、保身、金銭的な利得などを超える『精神性の高さ』がなければ、やがて没落してしまいます」
精神性の高さ。そして、物事の全体を見渡す力。人は一人では生きてはいない。俺はネイティヴ・アメリカンのメディスンマン、ローリングサンダーについて書かれた本から、自分の指針を発見させてもらった。第一義的には、人生はカネのためにあるものではないと云うことを。
リハーサル
2008/10/15, 23:48 | 固定リンク
10月15日 水曜日 曇り
押忍。今日は「兄貴祭り」のための一日限りのリハーサルでした。久しぶりにバンドで音を出しました。いくつになっても、バンドはええもんです。季節の変わり目、俺も突然鼻水じゅるじゅるです。ご自愛ください。
吉祥寺にて
2008/10/11, 21:22 | 固定リンク
10月11日 土曜日 曇り
吉祥寺、スターパインズカフェにて。足を運んでくれて、ありがとう。楽しんでくれたすか?東京って街は、つくづくいろんなエネルギーが渦巻いてるんだなぁ、と、地方帰りの俺はステージで実感したライヴでした。ありがとう、アゲイン。
誰かの言葉
2008/10/10, 20:39 | 固定リンク
10月10日 金曜日 雨
目の前に寅さん語録がある。簡潔。素晴らしい。その中からひとつだけ無断で借用。いわく。
「生きてる?そりゃ結構だ。」
じゃ、明日はスターパインズでお目にかかりましょう。
この夏の思い出
2008/10/09, 15:48 | 固定リンク
10月9日 木曜日 晴れ
結構無茶な距離を移動して、東京に戻りました。帰るとすぐに、ツアーのもろもろを整理をして、次のことに取りかかります。そんな時に限って、電話がリンリン鳴り続けるのですが、ちょっとばかし自分の処理能力を超えているので、電話をしてくださったみなさん、もうしばし時間をください。すまぬ。
モノには興味がないと、うそぶきつつも、一緒に旅をしたものには愛着がわくものです。ひとつは、南の島のエスカレーターでかじられてしまったビーサン。新しいものを買えばいいんだけど、何だか猛烈に愛着が湧いてしまって、今も愛用しています。これを履いていると思い出すんだよ。石垣や宮古の人や海を。それから、どこかの街で100円で買った筆箱。もう殆ど筆箱としての用をなさなくなったけれど、何故か捨てられず。
僕が旅に出ている間に、新しいライヴのインフォメーションが。
来年はバンド結成30年になります。その前に、今年はあまりにバンドのライヴが少なかったと嘆いている人にもたくさん会いました。そんな訳で、12/26(誰かの誕生日でもあります)に東京で一本だけ、今年の集大成として、2009年に向かうためにも、ガツンとやることにしました。迷わず足を運んでください。このバンドが前に進んでいる姿を観に来てください。
詳細は「news」を参照してください。
レッツゴー三匹
2008/10/08, 23:30 | 固定リンク
10月8日 水曜日 晴れ
和歌山のホテルで男3匹の見送りを受けた。ムサ苦しかったけど、悪くなかった。視界から遠ざかっていくのは紀州のレッツゴー3匹みたいだった。
紀伊半島を横断して、三重県鈴鹿市の病院。マサルに会いに行った。奴は体重が一キロ増えて、血色も良かった。病室はもはや病室ではなく、炊事道具までが持ち込まれていた。サロンだ、これは。この206号室の暴走をどこで食い止めるのか、病院での会議の議題になったらしいが、「ベランダでサンマを焼いたら」ストップがかかることが決まったらしい。あはは。医療に関する哀しい話題が続く中、こんな大らかな病院があるのは素晴らしい。マサルの部屋の備品と化しているフジッコ(女性)はともかく、三重を代表するアホのマサシもやってきて、本日二度目のレッツゴー3匹。3匹は腹の皮がよじれるほど笑い続けた。これは果たして「見舞い」なのだろうか?また来るぜ、マサル。
その店、vintageにて。和歌山県和歌山市にて
2008/10/08, 03:07 | 固定リンク
10月7日 火曜日 晴れ 。
開演前に。
このシリーズ、旅を続けながら、ずっと我が友マサルのことを考えていた。福山でポレポレのオーナーYUさんと話していて、ひとつの結論に達した。奴が凄いのは、老若男女、多くの人々が「自分がこの世に存在している理由」を見いだずに悶々としているこの時代、「大人ってこんなんでいいんだ」、とか「大人ってこんなに愉しいんだ」ってことを自らの行動をもって教えてくれたことにある。しかも、本人はそんなたいそうな自覚なんてまるでないし。それはある種の人にとっては、バカボンのパパ級の「希望」をもって響いてくる。最近のホテルの部屋はファブリーズで除菌される。でも、俺はファブリーズの匂いが嫌いだ。何でもそうやって除菌するなよ。人は除菌されて免疫力を低下させる。あいつ、何だか人間のおっさんの匂い(臭いか)がするんだよなぁ。なんてことを考えていたら、本人から電話がかかってきた。以心伝心。俺らホモかよと云って二人で笑った。
和歌山vintage。この店は6/29に全焼した。弱冠26歳のオーナーとスタッフはわずか数ヶ月で店を復活させた。これにまつわる話はとっても素晴らしく、なおかつ抱腹絶倒なのだが、ここに記さない方がよかろう。若くて、それでいて骨のある連中だ。この街が、音楽で満ちる日が来るように。そのような想いを込めて演奏した。伝わってるといいけど。来年、お互いひとつトシを取って、進化した形でまた会おうな。ありがとう。また会う日まで、どうか元気で。
追伸(ほぼ私信)
榎本君。サポート、本当にありがとう。元気な君たちの第一子が生まれること、祈ってるよ。
紀州にて
2008/10/06, 20:05 | 固定リンク
10月6日 月曜日 晴れ
福山から和歌山に移動。いつも思うのだけれど、岸和田を越えると空気が変わる。そして紀の国。ここは母親が生まれた場所でもある。たどり着いたとき、ちょうどジャクソン・ブラウンの「these days」が流れていた。いい時間だった。明日はこのシリーズの最終日です。感じたことは、すべて音楽の中に込めます。新人のような気持ちで。
その男、ポレポレ。広島県福山市にて
2008/10/05, 01:08 | 固定リンク
10月5日 日曜日 雨
雨の「しまなみ海道」を渡って、福山に行く。20年以上に渡って、この街の音楽を支えてきたポレポレ。訪れる度に、オーナーのYU(ゆう)さんはタダ者じゃないとは思っていたが。
開演前にしばらく彼と話をした。いつものように美味しいコーヒーを頂きながら。「いつまでも新人のような気持ちでステージに上がれる人が天才だと思うんよね」と。その言葉で、まっさら(俺にしては)な気持ちでステージに立てた。ここで何度演奏したのか、もう記憶が定かじゃないけれど、その度に違う自分の引き出しが増えていく。いや、YUさんやオーディエンスに引き出してもらってる、の方が正しいかな。タダ者じゃないんだよ、彼は。ぽよーんとした優しさの中に、厳しさがある。だから、演奏で嘘をつこうものなら、すぐにバレる。そんな怖さもある。
ライヴが終わって、俺にキューバンライスを作ってくれて、自作の「棚からボタ餅」ちゅー曲を歌ってくれた。以下、歌詞の抜粋。
そのうち何とかなるさ
果報は寝て待て
いつか棚からボタ餅落ちてくる ヘイ
パラパパッパ パーラーラー
うーん、文字にすると伝わらねーな。顎が外れるほどの脱力ソング。リズムはセカンドライン。「アイコ・アイコ」の意味は分からないけど、あの声で「棚からボタ餅」と歌われると、異様な説得力。一生かかっても、俺は書けないんだけれど、「ねぇ、YUさん、これっていい加減に書いたの?」と聞いたなら「いや、真面目に書けば書くほど、俺はこうなるんだよ」と。
松山から福山までの一日。何だか、2000キロくらい移動したような妙な充実感があったなぁ。YUさん、ポレポレ、雨の中、足を運んでくれた人々。本当にありがとう。「ポレポレ」の意味、未だに俺は分かってないんだろうなぁ。
おそるべし諸先輩、松山市にて
2008/10/04, 02:32 | 固定リンク
10月4日 土曜日 晴れ
これだけの筋肉痛になるってことは、身体の使い方が悪いってことである。おまけに節々もあちこちが悲鳴を上げていて、こりゃー寝るしかないべ、と、時間の許す限り寝ることにした。振り返ってみると、確かに無茶なスケジュールではあったのだが。
今日は同じ松山で小坂忠さんのライヴが行われていた。メンツも凄くて、鈴木茂さん、ブレッド&バターのみなさん、先日お会いしたばかりの上原さん、エトセトラ。俺が観たいっちゅーの。実のところ、今日の会場(素晴らしいジャズ・クラブ)monkのマスターもそちらの応援に行っているような状況。でも、俺は俺の現場でがんばるしかねーだろ?
ライヴは、確かに今日でしかないものだった。集客も芳しくなかった。しかし、小坂さんのライヴの打ち上げがこの店で行われたのだが、来るは来るは、スタッフだけで約60名。ある意味、今日、俺のライヴがここで行われたこと自体が奇蹟だったのかもしれん。でも、一回り以上年上のミュージシャンの集団との酒飲みから学ぶことは多かった。そっか、こうやって生き延びてきたんだ、と。まだまだ甘いな、俺も。てな訳で、次に松山に戻ってくる際には、先輩のミュージシャンとダブらないことを前提にします。ワン。
愛媛県松山市にて
2008/10/03, 13:02 | 固定リンク
10月3日 金曜日 晴れ
昨夜は久しぶりに誰かと晩ご飯(つっても軽く深夜2時)を食べたとです。嬉しかったなぁ。嬉しさ余って、何故か寝付けず、陽が昇ると同時に、松山に向けて移動を開始しました。全身筋肉痛ではありますが、我が友マサルも川村カオリちゃんも、前を向いて歩いているがゆえ、好きなことを思う存分やれている俺がヘコたれる訳にはいかんのです。
早く目的地に着いた日にはギターを部屋に運び込んで、新しい曲に向かっています。以前に比べると、一曲仕上げるのに異様に時間がかかります。でもそれは当たり前かな、と。辛抱強く、絞り出す作業を、このところようやく楽しめるようになってきました。明日は四国の友人達に会えるのを楽しみにしとります。今からちょっくら温泉に行って、筋肉、ほぐしてきます。ぷはーっ。
香川県高松市にて
2008/10/02, 02:52 | 固定リンク
10月2日 木曜日 晴れ
香川県高松市に居ます。前回、うどんを喰い続けた反省から、まだ二喰にとどめています。ここ讃岐平野に於いて、俺的にうどんよりすごいと思うのはチャリンコです。人口に対するチャリンコ保有率は北京並みだと思います。でも北京のそれはほぼ一方通行に近いので、高松の方がアナーキーです。とんでもなく長いアーケードを老若男女が縦横無尽に走り回ります。書くと、これだけのことだけど、実際危険です。携帯メールをやりながらやってくるチャリンコを発見したら、安全なスペースを確保した方が身のためです。念のため、地元の人に確認したなら、「よけたらダメっすよ、相手がよけるまでまっすぐ進まなきゃ」と、パキスタンのトラックドライバーのようなことをのたもうのですが、それはこの街に育たなきゃ無理っす。
さすがに疲労が蓄積してきました。せっかく四国に来たのに、食事以外でホテルから出る気力もなく、この風景(写真参照)を横目で眺めながら死んでいました。独りで飯喰うのも飽きたしなぁ(これ案外しんどい)。そんな時に、温かく迎え入れてくれると嬉しいもんです。今日のハコ、ラフハウス。とっても愛があるとです。音楽好きなんだろうなぁ、ちゅー空気に満ちています。俺の旅路の共に、と気のきいた音源をくれたり、何故かディジリドゥーの共演者が仕込まれていたり。嬉しいもんです。
これは本番前に書いた文章す。ただいま、午前3時。高松の新しい友人たちと、いい時間を過ごしました。ライヴ?。うん、ここでしかないライヴだったなぁ。もし、君が出張か、何かで、この街に来ることがあれば、迷わずラフハウスで飲んでください。オーナーは若干コワモテだけど、音楽好きの、似たような血が流れているナイスなガイですから。何よりも音楽バカですから。ライヴが終わった後、みんなで「うどん」を喰いに行ったとです。それぞれの「うんちく」が素晴らしくてね。本当に素晴らしくてね。旅に出たなら、是非勇気を出して、この街の人と関わってみてください。旅の面白さが何倍にも広がるから。俺は、この街の水不足が深刻であることも、うどんがこれだけ豊かであることも、すべてこの街に生きるバカチンたちから教えられたとです。俺は次から、うどんは「生じょうゆのぶっかけ、すだち入り、一人前」でいきますばい。ありがとう。高松。また、来年ね。くれぐれも身体に気をつけて。
山口洋 (HEATWAVE) ソロ・アコースティック第2弾
『Live at Cafè Milton』
山口洋 ソロアルバム
『made in Aso』
HEATWAVE 2DVDs+2CDs+1BOOK
『land of music ¨the Rising¨』
HEATWAVE ニューアルバム
『land of music』
HEATWAVEのオフィシャルサイト
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掲示板
1998年2月〜2005年9月