日別アーカイブ: 2018年7月23日

イメージ

7月23日 月曜日 晴れ 若い世代にいろんなことを請われるようになって。 果たして役に立つかどうかはともかく。自分が経験して、たどり着いたこと。いくつか伝えておこうと思う。 あくまでも俺の主観だから、これが正しいなんてことはない。そもそも正しさが俺にはよくわかんない。 いわゆるドン底、もっと言えば「あぁ、ここで俺も終わりだな」と思ったことは何度もある。右にも左にも上にも下にも、明日にも昨日にも。どこにも行きようがない。八方塞がり。自分が努力すればどうにかなることを悩みと呼ばないことをその時知った。自分にはもはやどうしようもない。吹雪に耐えるように、体力の消耗を抑えて、ただひたすらじっとしているしかない。 あ、それだと話が難しくなりすぎる、か。では、自分が努力すればどうにかなる「かも」しれないことに限定して。 どんなに最悪だと思える状況でも、頭の片隅にいつも「いいイメージ」があった。最悪ゆえに見えた夢かもしれないし、無意味な夢想なのかもしれないし、現実からの逃避だったのかもしれない。でも、何の根拠もなく、そこから抜け出すイメージはいつもあった。 考えてみてほしい。僕らが野球選手だったとして、打たなければいけない場面は打てばヒーロー、凡退すれば戦犯。ならば、打席に入るときは「いいイメージ」で入った方がいい。それは訓練すれば誰でも到達できると思う。 そう思えるためには何か人と違う圧倒的なものが必要だった。僕の場合、どんな状況でも逃げなかったという体を張っただけの甚だ頭の悪い根拠にすぎなかったけれど、逃げなかったことは、少なくとも少しだけ自分の自信にはなりかけていた。だから、それは人によるのだけれど、拠り所は何でもいいと思う。「いつも逃げてばかりいた」ってのも度を超したら、それは立派な個性で拠り所になりえると僕は思う。 そして大抵の場合、コンプレックスは力そのもので個性なのだった。 今は1%の可能性しかないと言われたなら、それは100%可能だと考えることができる。まぁ、今更オリンピック選手にはなれないけれど、自分で不可能だと決めつけてしまわない限り、どんな人にもその可能性はある。 「いいイメージ」、「根拠のない自信」、そして世界じゅうにいた先達、、、、。 デニス・ホッパー、チャールズ・ブコウスキー、LF・セリーヌ、ジェイムス・エルロイ、ヘンリー・ミラー、ウォーレン・ジヴォン、ショーン・ペン、、、、、エトセトラ。書き出したらキリがないけど、ああ、あと自分の父親。よくも悪くも。 そして、音楽があったこと。負の体験を脳みその中で、正のものにひっくり返す。それを肉体で表現して、誰かを元気にする。そう考えるなら、自分の負はすべて負ではないと思えたこと。机上ではなかったこと。それが生の体験で、自分で血を流したこと。自分の手を汚して生きたこと。 こうやって、なんとか頭をヤラれることなく(ヤラれてて、気づいてないだけかも)、今まで生き延びてきただけだと思う。人生をやり直したいなんてこれっぽっちも思わない。一回でじゅうぶん。苦笑。一回だったから、耐えられただけ。二回はいいよ、無理。 そう若い世代に伝えて。今日も今日のじぶんの「いいイメージ」を持って、一日を過ごす。 3000キロのツアーに出るまえに、クルマのホイールを洗ったよ。くっだらないことだけど、それは「いいイメージ」のひとつ。道中の音楽も買ったし、アイデアを車内で書き留める方法も考えた。行程もね。あの町まで頑張って走ったら、あのビール飲もうとか。笑。 ENJOY YOURSELF!

カテゴリー: 未分類 | 9件のコメント