刻々と変わる状況

5月21日 土曜日 晴れ

相変わらず高値で入手困難が続いているガイガーカウンター。先だって、手に入れたときから「これは作れるんじゃね?」と思っていた。だから、街のキレ者たちに振ってみた。僕は化学や物理の才能はありません。自慢だけど、高校のとき物理で0点を取ったことがある。だから、ただ、振るだけ。
キレ者たち。さっそく動いてくれ、深夜に僕は呼び出された。いわく、ガイガーカウンターの心臓部はGE管というセンサーのようなもので出来ている、それは既に30個ほど確保されているので、要約すると(僕は話の内容が良く分からない)制作は可能で、1個、1万ほどで量産もできる。「おー、そりゃすごいね。後は耐久性と性能だね。じゃー、名前はオレが考えるぜ」と盛り上がり、アラームの代わりに「london calling」がチープな音で鳴る、とか、エトセトラ。世界中どこにもないガイガーカウンターはほぼ誕生間近だったのだが。

朝になって、被災地からメール。教職員と避難所に「よ・う・や・く」東電がガイガーカウンターを配ったのだと。遅過ぎるけど、本当に良かった。作れなかったのはちょっと残念。でも、一刻も早く、このような状況になることを望んでいた訳だから、まずはよかった。
このように状況は刻々と変わっていく。望まれていることにフレキシブルに対応しなきゃいけない。僕は直接電話して、リサーチした。(これは福島県某所の話なので、それぞれの場所によって状況は異なる)曰く、避難所に物資は充分にある。逆に、たとえば電化製品や洋服。それらが贈られることによって、街の電気屋や洋服屋がモノが売れなくなって困っている。なので、支援してくれるのなら、これからは街にお金を落として、経済を活性化してくれた方が嬉しい。なるほど。この街に関しては支援も次のステップに入ったのだろう。ならば、僕らも出来ることを、その方向にシフトしよう。このようなことは、僕らの自己満足であってはならないし、状況に応じて、被災した人たちが自立していくためのサポートになっていなければ、意味がない。
僕らの目標はわずか一日で修正が必要になった。グッズのことなども、一度取り下げ、もう一度練り直してくれるよう、話し合ってもらっています。

それでは、リハーサルに行ってきます。

追伸

最近、音楽の話題が少ないので。ミュージシャンであることも忘れてしまうような日々です。でも、仕方がないんじゃないかな。本分は音楽であることは間違いないけど、その前にニンゲンなのだから。きっと、ここで学んだことは音楽にやがてフィードバックされると思っています。ライアン・アダムスの新譜、素晴らしいです。久しぶりにLとRの二台のエレクトリック・ギターがゴキゲンに鳴っているアルバム。寝起きにも、夜疲れたときにも、響いてきます。

溢れて、はみ出してる。その感じが好きです。でも、まったくうるさくない。

溢れて、はみ出してる。その感じが好きです。でも、まったくうるさくない。

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刻々と変わる状況 への5件のコメント

  1. 東島 豊 より:

    僕は洋さんのブログで初めて小出先生のことを知りました。
    衝撃でした。
    福島、浜松原発が止まったら電力が足りなくなると本気で思ってました。
    なので、小出先生の発言は衝撃でした。
    超ローカルですが、マスメディアに関わってるニンゲンとして
    恥ずかしいというか、情けないというか、駄目というか…
    嘘ばかりと分かっていたつもりでしたが…
    来週の月曜日に小出先生と孫氏他が国会にて発言されるということなので、
    それが、日本国民に少しでも伝わればいいなと思っています。
    今回のような国難がなければ気づかない国民(僕も含めて)も多数いることが分かりましたが、
    希望的観測かもしれませんが、少しずつ日本国が良いベクトルに向かっていると感じています。

  2. 横関政洋 より:

    初めまして。
    山口さんが指摘された通り、福島を含む高レベルに放射能汚染された地域(これは首都圏んを含む関東一帯も該当します)において放射線線量計が現状圧倒的に不足しています。
    ところが、外務省が公表している「諸外国等からの物資支援・寄付金一覧」↓

    http://www.mofa.go.jp/mofaj/saigai/pdfs/bussisien.pdf

    を見ますと(本当に椅子から転げ落ちました)、支援物資として贈られた放射線線量計は米国から31000台(イリノイ州から別途個人線量計2000台)、カナダから5005台、フランスから250台等々、軽く40000台を超えることが分かります。
    今すぐにこれらを必要としている人々や自治体に迅速に配られることもなく、なんとこれら40000台以上の線量計が3.11から二か月以上も”成田空港の倉庫”に保管されているそうです。

    この事実を独自に突き止めた方が、関係省庁に掛け合って線量計を原発被災地に届けるべく行動されており、ご自身のブログにてその経過を書き綴っておられます。

    http://yougen.blog.so-net.ne.jp/2011-04-27

    これが真実だとすればもはや憤りを超え、言葉すら失います。
    この件については先日の国会でも追及されたようですが。

  3. こゆき より:

    日々変わる状況の中、心も身体も柔軟に対応できるように…好きな曲を聴きながら眠ります。
    やはりラジカセは大切。
    音楽はLIFE。

  4. MEG より:

    ガイガーカウンターが、ようやく教職員に配られたというニュースをblogで読んで少し安心しました。London Calliogがチープな音で鳴る幻のガイガーカウンターは残念な気もしますが、これでとりあえず良かったんでしょうね。昨日、The Roosterzのライヴに行って生きてて良かったと思いました。MY LIFE IS MY FAVORITE MUSIC。6月のライヴ楽しみにしています。

  5. 西山修昭 より:

    そうですね、いつまでも同じ状況は続かないですよね。
    状況に応じて継続することが何より大事なことだと思います。

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