わたすが遠くに行く理由

3月17日 水曜日 晴れ

青森県弘前市にそのレコード店はあったのです。名前はJOY POPS。1988年に開店、2007年の1月8日に閉店するまで、どれだけの素晴らしい音楽を弘前の街に伝道したことか。

店主ヒロシは随分年上だけれど、いつしかマブだちになって、あんなことや、こんなこと(たいていここには書けないようなこと)をたくさんやってきた。簡単に書けば、愛し合っているわけです。音楽を通じてね。

彼はいい音楽のためならどんなことだってやってきたし、例えばHWのアルバムはほぼ100枚単位とかで仕入れてくれたりして、それを膨大な知識とともに客に伝え、そして音楽の土壌を育てたのです。

それゆえ、弘前はヒロシの世代だけではなく、次の世代、それを引き継ぐ若者たちが育っていった。もうそんな街はこの国にはほとんどない、、、。かつて僕の故郷もそうだったけどね。

CDが売れなくなり、いち早く閉店を決めたとき、最初で最後のインストアイベントをやることになったのです。つまり、僕が地元のミュージシャンとともに店を看取った。弘前駅に迎えにきてくれたヒロシの車には「Like a Rolling Stone」がエンドレスで流れていて、その心情は察するにあまりあったのです。

廃業したヒロシはとなりの壊れそうな建物にバー「ASYLUM」を開店。すべて500円で飲める世界最高の居心地のその店は地元の人やミュージシャンに深く愛されてるのです。僕も開店から閉店までたいてい居るし、翌日はヒロシとヒロシで海産物を道の駅に配達にいくのです。この津軽の旅がまた、とっても楽しい。

そのヒロシがな、なんと「JOY POPS」をこの時代にレコード屋として復活させると。彼は「終活」と呼んでたけど、まさかの復活。そのニュースを聞いて、オレは目頭が熱くなったよ。まったくなんて男なのか。

開店日は3月21日午後0時。

ニュースを聞いた2分後にはもうヒロシに電話をしてた。「ヒロシ!オレ、行くよ」。「マジか?」。「マジだよ!」。「でさ、そこでインスタライヴの最終回やらせて」。「いいよ!」。

男たちにあんまり言葉は要らないんだわ。笑

な、わけでオレはギターとアンプとスノーボードをクルマに積んで、往復1600キロ、時間にして20時間の旅にでることにした。

新しい魔界から地元のミュージシャンとともにお届けする最終回にするよ。ひょっとすると金曜日には出なきゃだから、質問、リクエスト、メッセージは明日までしか受け付けられないけど、よろしくね。

インスタライヴは3月21日(日曜日)の19時くらいからの予定だよ。決まったらまたお伝えします。

―――

このblogのコメント欄にどうぞ。木曜日いっぱいまで受けつけてます。

1. 名前(ニックネームで構いません)
2. だいたいの年齢、性別、お住まいの地域
3. ライヴで聞きたいHWの曲
4. その曲を聞きたい理由、メッセージ、質問、アイデアなど遠慮なくどうぞ!


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わたすが遠くに行く理由 への19件のコメント

  1. おでん出汁の香り より:

    1. おでん出汁の香り
    2. 55歳、男、静岡
    3. 新しい風
    4. 長期間のインスタライヴ!本当にありがとうございました。
    また最終回が洋さんのマブダチの浩さんのお店の開店日になるなんて凄い巡り合わせですね。目一杯愉しませていただきます!リクエストですが、私にとってはただただ元気が貰える「新しい風」をお願いします。

  2. SHO より:

    北の魔界からのインスタライブ、最終回にこんなナイスなことないですね。
    私のレコードプレーヤー、実家で封印して30年あまりですが、復活させようなかと、そんな気持ちになりますね。
    リクエストは改めて、書かせていただきます。
    大変な時期にインスタライブしていただき、感謝しています。
    まいど、おおきに!

  3. ゆう より:

    1 ゆう
    2 53歳 男 弘前
    3 風にハーモニカ
    4 joy pops復活、おめでとうございます!当時、ピアで山口さんと佐野さんが対談されていて、それをみてjoy popsへ行き、1995を購入したことを今でも憶えています。小冊子もいただき、宝ものです。コのときだからこそ、風にハーモニカをぜひお願いします!この国の政治家にハーモニカ!

  4. Masako より:

    1. Masako
    2. 50代、女子、静岡県西部。
    3. Motorcycle Diary (新曲なので歌って欲しい!)
    4. いよいよ最終回なんですね。インスタライヴありがとうございました。コがこんなにも長く続いくとは思いもよりませんでした。配信楽しかったですよ。足りない分は、近場のライヴハウスやお店に足を運びました。ライヴハウスから聴こえる演奏。ミュージシャンやお客さんの笑顔。アンプから伝わる音。マイクから歌声〜〜拍手。たくさん元気、貰いました。音楽は本当にいいですね。地元や近場のライヴハウスはなんとか、地元のミュージシャンたちが守っています。多方面からのミュージシャンが演奏してくれること、これからも待っています。だから、今は地元のライヴハウスや音楽を奏でる場所を応援しよう!
    少し前に、地元のミュージシャンと一緒に演奏しましたよ。人前で演奏なんて、絶対にあり得ないと思いましたが。初めて、その楽器の前に座って、演奏してみました。全然出来なかったけれど、難しいかったけれど、本当に楽しかった。山口さんが、ブログギター教室で言われてたこと、誰かにに聞いてもらうために、音楽はあるんだなぁ。あちこちへ音楽を聴きにいった日々が懐かしいです。また、そんな日が早く来るといいですね。弘前紹介、楽しみにしています。

  5. ゆみ より:

    1.ゆみ
    2.アラフィフ・女性・横浜市
    3.夢に取り組んでみよう
    4.インスタライヴ・シーズン2、いよいよ最終回なのですね…。
    今回も色々と趣向を凝らした内容で最後まで私たちを愉しませてくださりありがとうございました。
    日曜日はしっかりと目に、耳に、記憶に焼きつけたいと思います。
    リクエストはこんな時代だからこその「夢に取り組んでみよう」を。お願いします。
    弘前までの長旅、どうぞお気をつけて、そして愉しんでください!

  6. ヨコチン より:

    1.ヨコチン
    2.岩手県盛岡市、♂、50歳
    3.Winter Sun
    4.凄い話ですね、本当に凄い。感動しました。うおーオレも死ぬまで生まれ変わるぜ、死ぬまでサヴァイヴしてやるぜー!って勇気をもらった気分です。
    死ぬ時にゼロに戻れりゃいいんじゃね?というのが僕の人生訓で、息子の名前(零)と家業の屋号はそこから取りました。道に迷ったらいつもそこ(原点)に立ち戻ります。そうするとまたアクセルガパ開けで走れるんですよねえ。

  7. たなすい より:

    看取ったのに甦るヒロシさん…すごい!
    そんな特別な場所からのインスタライブ(いや、インストアライブかしら?)最終回、楽しみにしています。(毎週楽しみにしていたので、なくなるのが本当に寂しいですー 涙)

    ①たなすい
    ②ほぼ50 ♀東京
    ③Street Wise
    ④この曲は私のごぎげんロック。ステージで歌ったら超スカッとするんだろうなぁと思うのですが、山口さんは歌ってスカッとする歌はありますか?

  8. げっこ より:

    1、げっこ
    2、50代、女、福岡県
    3、Open
    4、弘前のヒロシさん、おめでとうございます☺コの時代に、本当に素晴らしいことだと思います。
    私は、人前でギターを演奏しなくなって25年以上経ちます。だけど最近、ギターを弾くと人前で演奏していた頃のように、自由で楽しい感覚が感じられるようになって来ました。
    ずっと人が怖くて、たまらなかったのですが、最近は恐怖心より人との交流の楽しさが上回って来ました。
    コの時代に、そんな風に思えるようになったことは、いろんな人たちの支えや愛情、特に山口さんたちによるものが大きいです。
    本当にありがとう。
    インスタライヴ最終回は、ちょっと寂しいですが、次回は、生のライヴでお会いできることを切望します。
    Openは、特に好きな曲で、ずっと閉ざしていた心を開けるように、また人を信じられるように、そして同じような人たちを勇気付けられるようにリクエストします。

  9. ENO より:

    1.ENO
    2.38歳 男 東京杉並区
    3.らっぱ
    4.インスタライブシーズン2本当にありがとうございました。
    リクエストをする事により、家族にも話した事がなかった自分自身も振り返る事が出来ました。
    「生まれてから今日までの怒りや笑い悲しみ」「僕を揺さぶったもの」が沢山詰まっている「らっぱ」を聴いてみたいです。

    生の魔界、とても楽しみです!
    願わくば最終回も立ちヒロシを拝みたいです!

  10. タカ より:

    1.タカ
    2. 47、男、渋谷
    3. 歌を紡ぐとき
    4. インスタライブの最終回。いつか終わりは来てしまうものとは知りながら、しばらくは週末ソワソワしてしまうかもしれません。でも、コの時代の不安や憤りを越えるためのヒントや力をたくさん与えてもらいました。
    全ての回を見ることはできませんでしたが、伝えたいことを文章にまとめたり、聴きたい曲をリクエストのために選ぶという行為は難しかったけれど、当日のドキドキも含めとてもエキサイティングでした。

    嬉しかったのは小学1年の息子が山口さんの楽曲を聴いて涙する場面に出会えたことです。遺伝子レベルで良いものは良いと感じ、それが繋がっているというのを目の当たりにできたことは驚きと喜びでした。

    考えさせられたのはヴィジョンクエストでしょうか。過去、十数年に及ぶ職場のモラルハラスメントに苦しみ耐え、考えに考えて抜け出せた経験はトラウマと強さの両方を得たのですが、それが自分なりのヴィジョンクエストにあたるような気がして、山口さんの話を聞きながらその道を通らなければ今が無かったから間違いじゃないよと言われてるような不思議な感覚になっていました。

    「歌を紡ぐとき」をリクエストさせてください。
    インスタライブで沢山の人の人生に触れました。山口さんへの質問では、山口さんをより近くに感じることができたし、悩み事は一歩を踏み込む為のきっかけや勇気の言葉となって、まるで自分のことのように受け止めていました。この楽曲にある「大事なのは答えじゃなく 問いかけそのものさ」という部分がインスタライブを振り返って強く感じたことでした。先ずは自分の中にある思いや言葉を表に出すこと。相手に問いかけること。行動に移すこと。直ぐに答えを出したい世の中だけど、いつかどこかに辿り着いた時の経験が答えであればいいんだ。そう教えてくれていました。

    感謝しかありません。とりあえず配信で、そして早くコの時代が終わってライブハウスでお会いしたいと思います。
    目先の夢として息子と山口さんのライブに行ける日を楽しみにしたいと思います。

    本当にありがとうございました。

    追伸
    我が家も引っ越しを期に簡素なレコードプレーヤーを購入し音楽の旅に出ています。いつかHEATWAVEの新作でもレコードを!というのを未来のヴィジョンに入れておいてください。

  11. ごうちゃん より:

    1.ごうちゃん
    2.男、49歳、福岡育ち奈良在住
    3. オリオンへの道
    4. 弘前への道中どうぞ気をつけてください。
    自分の中で弘前というと、24年前一緒に入社して今別の道を歩んでいる健介というまっすぐな眼をした男が弘前の出身で、酔っ払うと津軽弁で絡んでくるのを思い出します。
    洋さん毎週インスタライブありがとうございました。生きる力をもらいました。この恩を誰かに渡していきたいと思います。そしてライブ会場で洋さんとみなさんと会えることを楽しみにしています。

  12. 風にハモ太郎 より:

    1.風にハモ太郎
    2.男、昭和42年、神奈川
    3.リクエスト曲「Brotherhood」
    4.おめでとうございます!「JOY POPS」、レコード屋さんが自分の街に立ち上がるなんて夢のよう。弘前の人が羨ましい(笑)。弘前再訪、強く誓います!
    コロナが名実ともに世界中を「蔓延」する前の最後の旅は、2020年2月16日アルバムBLINKソロツアー初日のロビンズ・ネストでした。
    何か3年位経過した感じです。昭和を色濃く残す土手町の散歩、食堂で耳にしたリアル津軽弁の会話、ダイサギやアオサギが佇む弘前城堀の雪景色。夢/幻のようです。
    リクエストは、ポップスの響きも感じる、「兄弟船(いや、愛だ)」!
    ダブル・ヒロシさんへ捧げるつもりです。
    眼光するどき2羽のサギは、世の中の不実を射抜く為の眼に違いないです。
    「世界は痙攣」してるけど、「無事に旅を続けて」下さい!
    「最後の木は切り倒されてゆく」だけじゃないと思う、色んなものを撒いている筈。

    質問:本日、ある曲をきいていて、ハンドクラッピングが入った曲って、訳理由無く
    好きだなーと気付きました。Wヒロシさんが好きな手拍子が入った曲を紹介してください。軽く歌って&振付けいただけますと、絵文字で

    • 風にハモ太郎 より:

      失礼しました。再書き込みです。
      質問:本日、ある曲をきいていて、ハンドクラッピングが入った曲って、訳理由無く好きだなーと気付きました。Wヒロシさんが好きな手拍子が入った曲を紹介してください。軽く歌って&手拍子いただけますと、絵文字で

      • 風にハモ太郎 より:

        絵文字は受付けしないんですね・・・投了します。
        wilcoの「Monday」を今朝きいて思い立った質問でした!

  13. 青空 より:

    1、青空
    2、50代 女性 新潟県
    3.「Brotherhood」
    4.インスタライヴ第二シーズン本当にありがとうございました!
    ラストが弘前ですか、愛に距離は関係ありませんね。
    往復1600キロ運転、気を付けて行って来て下さい。
    今の時代にレコード店として「JOY POPS」を復活させるヒロシさん。
    凄い挑戦であり、最高に夢がありますね!
    「現実の条件を乗り越えて夢をひらくことが生きがいなんだよ」という
    岡本太郎さんの言葉が浮かびました。
    生きてる間が夢なのさ!ですよね。
    21日は、JOY POPSの復活とインスタライヴのフィナーレ。
    最高の弘前ナイトにして下さい。
    楽しみにしてます。

  14. ピンバック: インスタライブ | Robbin's Nest

  15. ジャスミン より:

    手が震えます
    嬉しい企画、本当にありがとうございます
    1、ジャスミン
    2、半世紀ものヴィンテージ
      女、弘前
    3、エピタフ
    4、ロビンズネストのライヴでリクエストして歌ってもらいました。サイコーでした!ふたたびライヴ会場で会えることを祈る気持ちを込めてリクエストします。

  16. かまを より:

    長井のライヴ、見れずに残念でした。楽しい夜だったようでなによりでした。
    そして21日は弘前ですか!?しかもレコード屋ですか!?
    うーん。最終回にふさわしい盛り上がり方です。
    しかし、やはり見れません。。!
    そこで文章でのアーカイブはできませんか?!
    最終回について、インスタライブについて、弘前について、ジョイポップスについて、読みたいです。

    道中のご無事をお祈りいたします。

  17. 桜咲 より:

    受付期間、過ぎてますが。。取り急ぎ!

    1. 桜咲
    2. 妙齢、女、日本海側
    3. 新しい風
    4. JOY POPSの前途を祝して

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