勝手に実家へ

10月31日 木曜日 曇り

大分の某山中。わずか9軒しかない集落にある「勝手に実家」。わたすに家族の欠片もなかった頃から、その意味を無言で教えてくれたたいせつな場所。

オレはいつものように「ちょこっと」顔を見たかっただけなのに、民がたくさん集まって、宴を催してくれた。頭下がります。ほんとうにありがとう。

ここには悠久の時間が流れていて、人間関係がとても濃い。おおよそ都会とは真逆にあるから学ぶことは多い。会わなかった間に確実に時は流れ、それぞれの顔に浮かんだ表情から、映画のワンシーンみたいに空白の時間を想像する。もう20年かぁ、それぞれが確実に年を重ねる。どこかに似てるって、オレのもうひとつの故郷、アイルランドのドニゴール。

everybody knows everybody.

民藝の里。コを超えて、今年は5年ぶりに「民陶祭」を開催。この家が某NHKの「家族に乾杯」で紹介されたことも相まって、にゃんと2万人が訪れたらしい。この道が竹下通りと化したのだと。す、すごいね。でもまぁ、ほんとうに紹介されるに値するだけの場所なんだけどね。

我らの世代は本気でなにかを次の世代に手渡す時期にきている。そんな意味でも実際にそれが行われている焼き物や林業の世界から学ぶことはたくさんある。ちょっと前まで4世代が同居していたわけだから。若い頃に都会に出て、好き勝手に一人で生きてきたオレには想像をはるかに超える世界。暮らしの中で受け継がれ、伝統にのっとった上で、新しい作風を織り込んでいくこと。

伝統に含まれれるもの。それは「ロックンロール・マナー」に等しいのかも。昨日も後輩に話したけれど、それはブルースを骨身に染みこませたかどうかにかかっている。哀しみの音楽を血肉にすること。その上で人生の川を下流へと流れていく。流されるのでなく、自らの意思で流れていくこと。

そんなことを大座敷に敷いてもらったフカフカの布団で吸い込まれながら反芻していたように思う。

ありがとうしかない。さぁ、帰ります。

11/4の横浜サムズアップでのソロツアー総集編。リクエストを今月いっぱい受けつけます。スペースいっぱいあります。ぜひ、迷わず来てくだされ。

このblogのコメント欄に

1. ニックネーム
2. 演奏してほしい曲
3. メッセージ

を書いてどしどしどうぞ。

それから丹精こめて種から育てたビワの苗。会場で差し上げます。今回抽選ではなく、申し込み順に差し上げられるので、コメント欄に

1. ニックネームと(ビワの苗希望!)と書いて送ってくださいまし。遠慮禁止!笑。

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勝手に実家へ への12件のコメント

  1. KUMIKO より:

    1. KUMIKO

    2. 親父

    3. 山口さんから頂いたオリヅルランも花が咲き子株が沢山増えています。
    植え替え時は枯らしてしまい数枚の葉を残し再度植え替えという…やらかしましたが、厳しい環境にも立ち上がって大きく
    成長する植物の生きる力と凄いパワーに感動しています。
    植物のエネルギーってホント凄いです。

    亡くなった父は植物が好きな人で
    花咲か爺さんの様に花を育てる事が上手でした。
    心が優しい人でした。
    当時の自分は植物には然程関心がなかったのですが父が育てた花が季節毎に咲くと今は愛おしく感じています。
    先月10月10日が命日だったのでライヴで親父を聴きたくなり
    リクエストさせて頂きます。よろしくお願い致します。

  2. ぺぺまし より:

    こんにちは
    リクエスト
    1ぺぺまし
    2愚か者の舟
    3郡山で良かったので

    佐賀ライブの翌日、山口さんのおかげでずっと行きたかった佐賀のカレー屋さんアキンボに初めて行けました。そのカレー屋さんは以前東京でやっていて、Uターンして佐賀の激ウマ野菜メインで看板も出さずに予約のみで営業しています。バスも1時間に1本で調べて調べてたどり着く稀有なお客さんをフィーリングが合う相手として楽しく営業してましたよ。バス待ちの間の見どころまで紹介してくれたりして、なんか山口さんと似てると思いました。
    横浜楽しみにしてます。

  3. コバヤシ より:

    1 コバヤシ
    2 遊園地(ルナパーク)にて
    3 「月に吠える」の頃、ヒートウェイヴのLIVEをぼくはよく観に行っていました。
    レコ発ツアー以来ぼくはこの唄をLIVEで聴くことは出来ていないのですが、心の中でよみがえる大好きな楽曲です。
    還暦の山口洋さんがこの唄を歌う姿が観たいです。

  4. いと より:

    1. いと
    2. Starlight
    3. なんだか情けない毎日です。もともと自信のない男ですが、ますます自信がなくなることばっかりですね。はたから見ると小さなことかもしれません。
      ライブ楽しみにしてます。嫌なことを忘れることができればいいな、なんて思っています。

  5. YK より:

    『冬の朝』をお願いします。
    まだ冬というにはまだ早い時期ですが、あの曲を聴くと、
    まさに冬の朝の、凛とした空気を感じます。
    これといったエピソードがあるわけではないのですが、
    好きな曲なので、まもなく冬というタイミングで聴けたらうれしいです。

  6. いまむらだいすけ より:

    1.ニックネーム いまむらだいすけ
    2.演奏してほしい曲 博多(九州)のロックンロールを何か1曲お願いします
    3.メッセージ

    一昨年くらいからでしょうか、博多(九州)のロックンロールが
    この先、5年~10年くらいで儚く風化するのではなかろうかと思うようになりました。
    高校生の頃にヒートウェイヴを含むめんたいロックと出会い、元気をもらい続けて約30年、
    自分を構成する大きな要素が消えゆくと思うと、寂しいなと思います。

    鮎川さんが磔磔の階段の上り下りをとても辛そうにしていたのを見たのがきっかけですが、
    他にも街で見かけた某レジェンド・ドラマーがヘルプマーク(障がい・難病持ちを示す赤いタグ)をつけていたりなど
    憧れのロックスターの「老い」「死の香り」を感じることが増えてきました。
    引き続きの音楽活動を期待するのはもはや申し訳ないのかなと思いつつ、
    ライヴ活動が止まるとアッという間に忘れられて風化していくんじゃないかと。

    ファンの分際なので、過度に感傷的になったり、ましてや、過剰にどうこうするものでもありませんが、
    偉大な作品群を風化させず、スタンダードに昇華するサポートを何かできないかとは思うところです。

    タテ社会からヨコ社会に変化して久しいですが
    30代,40代の九州出身のバンドマンとめんたいロックの先人が繋がって
    『レモンティー』や『Do The Boogie』『魂こがして』が若手に引き継がれてほしいなと夢想しますし、
    もしも自分がテレビの超大物プロデューサならば紅白歌合戦で柴山さんと椎名林檎さんのデュエットを仕掛けるところですが
    現実にはこれまで通りの応援しかできず、もどかしさを感じます。

    結局のところ山口さんに託すしかなくて恐縮ですが
    『Seize The Day』に綴られたことや今日の日記にあるように
    山口さんのやろうとしていることと重なっている部分はあるはず。

    というわけで、音楽の大河のめんたいロック支流を次世代に還流すべく、
    何か博多(九州)のロックンロールを演奏していただければ幸甚です。

  7. ぺぺまし より:

    11時間前の投稿反映されて無くてショボン まあ大した事は書いてないけども。横浜行きます。

    リクエスト
    1ぺぺまし
    2愚か者の舟
    3郡山で良かったので

    事前にじっくり構成考えて もいいけど、文章力無いとか声出す勇気が無い人の為に当日リクエスト用紙とペンと箱を用意して置いても良いかもですね。引いて、見て、演らないもアリありで。

  8. jun strummer より:

    1.かわしまくん
    2.Starlight
    3.先約有りで4日は横浜に行けないはずだったのですが、家族の協力もあり、たった今、行ける都合がつきました!このコメントを書く前にサムズアップに予約しました。嬉しい!
    リクエストは他の方とダブってしまっていますが、やはりこの歌が好きなんです。自分の葬式に流してくれと家族に伝えてありたす(笑)。あと新曲も是非聴かせてください!楽しみにしてます!

  9. ひとし より:

    1.ひとし

    2.SHENANDOAH / TOMORROW

    3.
    「Shenandoah」
    Van Morrison, Charlie Haden ,Bill Frisell etc.
    素晴らしい演奏がたくさんありますが
    「speechless」での山口さんと魚さんの演奏も大好きです (願わくば池畑さんのドラムも入ってのHEATWAVE Versionが聴いてみたい…)
    久し振りに山口さんの声で聴きたいです

    カバー曲で申し訳ありません
    …というわけでもう一曲…

    「Tomorrow」
    所謂 「代表曲」的な事で語られる事はあまりない曲だとは思うのですが (失礼!ごめんなさい(>_<))、長い月日を経て少しずつ染み入ってきて、ここ数年で私的「Best of HEATWAVE」な一曲になりました

    宜しくお願い致します

    ビワの苗 希望致します

  10. SHO より:

    1.SHO
      びわの苗をお願いします。 栽培に挑戦いたします。
    2.愚か者の舟
      モーガンさん参加されてますよね。
    3.今年のライブで印象に残ってるのはモーガンさんとの実験ライヴですね、レアですから、プロの仕事場でプロの演奏を聞かせていただき感謝でござる。来年もやってくれることを期待しています(アルバム制作で忙しいかな)。横浜でモーガンさんとの色んなエピソードを聞かせてください。ほな横浜愉しみにしておりますね。

  11. さとう より:

    1,きのたけ (ビワの苗、希望いたします!)
    2,「誰も居ない庭」(Nobady In The Garden)
    3,理由は母親を思い出すからです。母親は存命ですが、87歳で今施設に入っていて、できること、分かることがどんどん減っています。その母親の今に至る道のりと、この間の自分の接し方を思うと、本当に申し訳ないとしか言いようがないです。「母親」の優しさと大切さへの感謝の気持ちが込められているように感じるこの歌を演奏してもらって、母に感謝を捧げると共に、もっと優しくできるように自戒したいです。そんな個人的な事情を抜きにしてもとてもいいメロディーの、いい曲です。できれば、自分がライブで初めて聴いたときの印象に近い、「山口洋の頭の中のスープ」バージョンでお願いします! (しかし、リクエストを1曲に絞るのは難しいですね。ちなみに今回は、「プレシャス」→「私がこの世から消える日」→「NORTHERN LIGHTS」→「誰もいない庭」→「Sweet Revolution」→もう一度「誰もいない庭」、などの経緯をたどりました。) 締め切りを過ぎてからの投稿ですいません! 

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