8月9日 日曜日 曇り
縁あって、辻仁成さんの個展へ。お祝いにと、絵を贈ってくださったから、日本に居られる間に、どうしてもお礼を伝えたかったから。
素晴らしい作品たちだった。一連のと、書いていいと思うけれど、いったいどれだけの期間でこれだけの作品たちを描かれたのか。額装されていない(それがまた好きだった)ことによって画架から飛び出してくるもの。筆致はインスピレーションに溢れていて、描かずにはいられなかった想いが強制的ではなく、こちらに迫ってくる。絵と自分の感性との間に、知らなかった新しい感情が生まれてくる。そこに描かれているのが、たとえフランスの風景だったとしても、どこかジャパネスク、侘び寂びをたたえていて、蒼い世界にわずかに描かれた赤い点というコントラストに切なくて、深い希望を感じる。
会場を一周しているうちに、絵を描きたい、という気持ちが湧いてきた。驚いた。大学を出て、音楽に集中しようと、40年間封印していたけど、彼の自由さに無駄な頑なさを外してもらっとでも言えばいいんだろうか?そういえば、小説だって、歌えなくなったら描こうと思ってたけど、その頑くなさに意味あるのか?って。
失礼がないように書けば、彼と同じように僕は曲を書き、歌い、絵を描き、文章を書くことが好きなのに。どうして自分を閉じ込めているのか?
お会いした彼は、華奢で自由な人だった。あの身体のどこにこのエネルギーを内包しているんだろう、と思ったけれど。実際のところモーレツに励まされてるのは僕だ。通常とは形勢が逆転。笑。こんなこと久しぶり。こと表現に於いて、ずっと励まされていた。人生は短い。案内された画廊のバックヤードにもキャンパスと絵の具があるのを見た。
つまりはそういうことだ。
時間の使い方を質問してみる。いつ描き、いつ書き、いつ歌うのか。応えはこうだった。犬がいて、食事の時間があって、外せないルーティーンがある。それ以外は「自由」だと。瞬時に理解した。
思いきり自由に生きてるつもりだったけれど、僕は自分に縛られていた。
いつか、なにか、どういう形でか。不明だけど音楽で響きあえたらと。僕は今日画材屋にいく。辻さん、ありがとう!!!
日本橋の三越本店にて。ぜひ!
それから屋久島でサウンターマガジンという素晴らしい雑誌を発行している編集者の国本さんが、浅草のブックフェアで来られていたから会いに。
次号はなんと山尾三省さんの特集。屋久島にある彼が遺した庵を訪ねさせてもらった身としては、愉しみで仕方がない。次号は日本のオリジナルヒッピー史に於ける歴史的な本になると思う。その話の中で、僕がとてつもない影響を受けた作家の宮内勝典さんと三省さんが友人だったことを知り、いろんなことはこうやって円環を描くのだ、となんというか、うまく書けないけれど、遠い目になる。
どうにもならなかった僕のNY居候時代。名著「宇宙的ナンセンスの時代」をマンハッタンの屋上で何度も読み返して、どれだけ自分を奮い立たせたことか。僕は一人だけれど、独りではなかった。復興プロジェクト「MY LIFE IS MY MESSAGE」。ガンジーのその言葉を教えてくださったのも宮内さん。僕のライヴにいらして下さって「若者が旅をしたくなるような歌を描いてください」と。
生涯、忘れない。
人はみんな一度だけ死ぬ。とってもフェアだと思う。トランプも高市も僕もあなたも満遍なく死ぬ。
だから、目の前にある時間をどう生きるか。たいせつなことはいつだってそれだけなのに。
8月9日という忘れてはいけない日に。先人たちの教えが身体じゅうを循環しつつ、今日を生きることにする。
感謝しかない。
まずは。雑巾を作ろうと倉庫にしまってあったミシンを持ってきたんだけど、電源コードが見つからない。笑。いろんなモップを買ってみたけど、僕は雑巾で掃除するのが好き。ハッカ油をちょっとだけ垂らして。床も清めるけど、自分も清らかになる気がする。山の家は地震でボコボコだと思うから、雑巾を作って持っていこうと思って。
今日はそこから。そしてミックスを終えたら、町に一軒だけある画材屋に行ってみる。
関係ないけど、1日中、エンドレスでCSN&Yの「デジャヴ」が流れていた。偶然と呼ぶにはタイミングが良すぎるでしょ。笑。
辻さんの個展に行かれたのですね。
僕も趣味でですが、仕事の合間に曲を書き
歌っています。そんな僕が
とても影響を受けた日本の3大アーティストが、山口さん、辻さん、OKIさんです。
皆さんの沢山の曲や歌詞で心を鷲掴みに
されたり、心を震わせられたり、胸に突き
刺さったり、涙が溢れたり、人生の指針を
示してくれたり。僕の生活の一部となり今も輝き続けています。
辻さんとの音楽でのコラボ、
実現したら凄く嬉しいです。
本当は何をするのも自由な
はずなのに、気づかない内に
自分で自分を縛っている事って、
結構ありますね。
山口さんの描く絵や
新しい歌を楽しみに
待っています!
山口さんの文章を読むと、いつも自分にささります。今回は、「あなたは、自分で自分を不自由にしていないか」と。高橋源一郎さんが新聞の人生相談の回答で、「老いてから、毎年ひとつ新しいことを始めることに決めました」と書かれていました。年齢を重ねるうちに、ルーティーンだったり、自分を規定してしまったり、で自分を不自由にしてしまっているなら、自分を解放し自由にするのも自分自身なのだと思いました。自分は何を閉じ込めてしまっているのか、振り返ってみます。
驚きました。
山口さんのブログに辻
途中切れですみません。
辻さんの話題が山口さんのブログに出たことに!
2人のライヴが実現したら、夢のような出来事です。
すばらしい
作品化されている、大阪フェスティバルホールの、ラストコンサートと告知された辻仁成ライブに行きました、すごい熱量と声量。ZOO のサビを繰り返し長年のファンの皆さんと合唱したのが良き思い出。辻さんは忙しい楽屋で、CDにサインをしてくださって、1人一枚で販売してくださりました。コロナの時期、パリからのブログに毎日励まされました。サインにすら熱量をかんじ、腕の鍛えられた筋肉と若々しさに、圧倒されました。それから、この夏、発見されたばかりの時期の屋久島の縄文杉の本を譲り受け、本来の根本の様子を写真で知りました。毎日読んでいた宮内勝典の屋久島からの海亀通信のブログのことも、きょうのダイアリーで思い出しました。命の灯り、がアートなら、誰もが一つの作品を描くことができそうです。昨日手縫いしていた雑巾にハッカ油をつけて床を磨いてみました。なんか気持ちいいです。今日、都会の道路を、すぐ目の前で白鷺が横ぎりました。鳥や蝶やトンボが、目の前を横切ることが多く、何かのメッセージかなぁと感じます。山口洋さんの、商品ラベル 八味と書いた筆文字が、好きでした。チョムスキーから学んだ脳科学者の講演を聴き、ヒトという生き物こそ、神様が作った期限付きの精巧なAIなのでは?と仮定して世の中を見ています。地球というシステムの素晴らしさ、出会いの不思議さ、できすぎな偶然がおおすきるのです。長文駄文失礼しました。
HWに出逢う前、最も影響を受けていた辻仁成。
そのマルチな活動は、羨望の的でしかなかった。
思いがけず、ダイアリーに仁成の名が立ち上るなんて!
その円環の中に居られることに、この上ない感謝を。。