トンカツ屋考

2005/11/15, 23:11 | 固定リンク

11月15日 火曜日 晴れ 

 都会だと、どうも調子が悪い。「閃き」がない。山に居る時と同じように、自分でちゃんと飯を作ってはみるものの、「閃き」がない。どうしようもない。泳いでみるものの、「閃き」がない。うーん、ままよ。「そうだ、トンカツ喰おう」。脳味噌がそう云ったので、美味いと云われている店を紹介してもらい、出向いた。こ奴は東京で5本の指に入るトンカツ職人だそうな。しかし、愛想が悪い。ちょっと常軌を逸してるくらい、愛想が無い。主の心持ちが店員にも浸透していて、居心地が悪いったらありゃしない。スマイル0円とは云わんが、頼むからたまには笑ってくれよ。しかし、トンカツは美味かった。キャベツのパリパリ感も、トンカツの柔らかさも、大きさも、味噌汁も、飯の仕上がりも。非のうちどころなし。ま、値段もそれなりだったからして、美味くて当たり前と云えばそれまでなんだけどね。俺は思うんだ。いろんな店があっていい。いろんなコンサートがあってもいい。でも、そこまでストイックになんなくてもいいじゃん。会話のない食卓ほど辛いものはないんだし。客商売なんだし。「へい! お待ち」なんて云われた日にゃ、美味さ100倍だったんだけどな。

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by 山口 洋