Big sky country

2005/11/28, 21:59 | 固定リンク

11月28日 月曜日 曇り 

 友人からメール。件名が「R.I.P」。嫌な予感。Chris Whitley、シンガー・ソングライター、そして希有なリゾネーター・ギター・プレイヤー。20日、ヒューストンの病院にて、肺ガンにて死去。享年45歳。俺は彼の音楽が好きだった。デビュー当時のスケールのデカい音楽も、グランジ時代は置いといて、そして近年の弾き語りも。ショーン・ペンが描いた傑作「インディアン・ランナー」に出てくるどうしようもない弟が奏でてるような「人間の」音楽だった(分かんねーか)。残念なことに、俺の廻りに彼を語るような人間はあまり居ない。だから、唯一彼を知っていた某コメにメールを送った。そしたら、Chris Whitleyが書いた歌の一節が送られてきた。

God my heart is ready now.
Well I been awake so long.
December is dragging on.
God my heart is ready now.

 そっか。準備は出来てたのか。何だか、訳もなく哀しくなった。俺がリゾネーター・ギターに手を染めたのは、ダニエル・ラノアや彼がそれを弾いてるのを聞いたからだ。彼等の音はブルースマンのそれとは決定的に違う音がした。渇いた切なさがあった。でもって、彼のコロンビアからのデビュー盤のタイトルは「Living with the law」だった。「法と共に生きる」。うーん。かつてThe Only onesのデビューシングルが「Whole of the law」ちゅー身も蓋もないタイトルだった事に匹敵する。何はともあれ、R.I.P。素晴らしい音楽をありがとう。クリス、安らかに眠れ。俺のipodの中にはずっと君の音楽が入ってるよ。

http://www.chriswhitley.com/

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by 山口 洋