ミュージシャンの横顔と、降りつもる雪、そして胃痛に納豆汁。山形にて。

2006/02/16, 23:17 | 固定リンク

2月16日 木曜日 雪 

 昨夜。庄司屋の蕎麦を喰って、すっかり元気になった俺とコメ先輩は、今日のライヴの会場(普段は洋風居酒屋でもある)に足を運んで、内なる奇人変人のツゲさんが作る東北絶品料理を喰って、驚愕していた。そこに山形のサラリーマン諸氏が現れ、気がつくとすっかり意気投合していた。そして、当然のようにボトルが一本空になった。
 寝た。多分8時間は寝た。俺には睡眠が足りなかった。そして、俺とコメ先輩は早起きして、曲を書くことになっていた。でも猛烈に胃が痛い。動けない。とにかく大人しくしておく他ないから、毛布にくるまって生まれたての子鹿(コピーライト、渡辺圭一)のように震えていた。すいません、コメ先輩。
 弘前からくだんの竹内君とショウイチ君が演奏に加わりに、そして物販を手伝いに、車で8時間かけて、やってきてくれた。実のところ、キリで胃に穴を開けられてるみたいに痛かった。何も喰っていなかった。そしたら、ツゲさんが納豆汁を作ってくれた。美味すぎて、泣けた。俺もね、26年もバンドやってるけど、小屋の人が開演前に納豆汁を作ってくれたことはない。何だかね、東北の人たちはシャイなんだけど、心があったかい。外はしんしんと雪が降っていた。その分だけ、余計に人の心遣いが身にしみる。俺にできることは、音楽を人に届けることだけ。あるいは、弘前と山形をつなぐことだけ。

 山形の人々は一度、心の扉が開けば、後はオープンだと思った。だから、あることないこと喋った。その顛末は別として。昨日、絶対来てね、と書いた手前。あんな納豆汁を作ってくれたからには、ここで燃えなきゃロックンローラーの名がすたる。嬉しかったのは、昨日友達になったサラリーマン諸氏が観に来てくれたこと。「あの、ただの酔っぱらい(そうかもしれんけど)じゃないんですね」的笑顔を浮かべてくれてたこと。エトセトラ。
 アンコールで、竹内君、ショウイチ君、コメ先輩と演奏した。竹内君は弘前の時よりぐっと良くなっていたし、ショウイチ君は今後間違いなく伸びます。きっと素晴らしいベーシストになるでしょう。コメ先輩はいつもになくアグレッシブでした。ありがとう。

 山形もまた。音楽を愛する人たちに沢山出会えて、幸福でした。ライヴの後には芋煮が待っていた。それが美味かったのなんの。フランク・フライド・ライト。山形に居る方はもちろんのこと、この街に来たなら、是非足を運んで下さい。音楽に対する愛に溢れてるよ。飲みにくるのも、また良いよ。最後にツゲさんはサイコーのおっかさんの味を操る奇人変人でした。関わってくれた全ての人に深い感謝を。俺はおとなしく寝ます。多謝&再見。

追伸
 コメ先輩も相当お疲れの模様。獅子フンジンの活躍っぷり。そりゃそうだよね。あんな移動をした日にゃ、誰だってそうなるよね。現地の人すべてが、弘前ー山形っつー移動は無謀ですよ、と。それはそうと、竹内ーショウイチ組は車で帰っていったんだけど、気をつけろよ。未来ある若者なんだから。

1. ハピネス
2. ノーウェアマン
3. Sweet heart / She's hurt
4. 灯り
5. 風にハーモニカ
6. パラノイア・ボヘミアン・ブルース
7. 歌を紡ぐとき
8. カリフォルニア
9. Wild in the street
10. 新しい風

Encore
11. 冬のメロディー(w/竹内晃、成田ショウイチ)
12. 誰も居ない庭(w/成田ショウイチ)
13. 世界の果て(w/古明地洋哉)
14. 満月の夕

img06020015_1img06020015_2img06020015_3
by 山口 洋