Other voices

2006/02/07, 15:48 | 固定リンク

2月7日 火曜日 天候不明 

 前にも書いたけど、今回のソロ・ツアー用に絵はがきを作った。アイルランドで撮影した写真に、ちょっとだけ言葉を加えたものが30枚綴りの本になってる。メールはとっても楽だけど、やっぱり手書きの文字の魅力は捨て難い。文字にはその人そのものが滲んでいるから。詳細は近くアップするから、見て下さい。ところで、そのポストカード・ブックに「Other voices from Donegal, Ireland」っちゅー名前を付けた。大好きなカポーティーの「遠い声 遠い部屋」の原題は「Other voices, Other rooms」と云うのです。勝手に引用してすいません。カポーティーさん。この場を借りて、御礼申し上げます。
 友達からメールが来て、「おーい、アイルランドのRTE(TV局)のwebでマイク・スコットとリアム・オ・メンリィが一緒にやってるよ」と。その番組のタイトルは「Other voices」だった。偶然だけど、何だか嬉しい。どこかでいろんな事が勝手に繋がってんだなぁ、と勝手に嬉しい。ところで、その映像。素晴らしかった。番組そのものが、音楽への愛に溢れてる。そこで奏でられてる音楽が素晴らしい。生きてると、いろんな事があるけど、やっぱり音楽は素晴らしい。そう思えることがとても嬉しい。それは俺にとって「encourage」以外のなにものでもない。ありがとう。コンピュータってこう云う時に、素晴らしいツールだな、とも思う。テクノロジーがなきゃ、この映像、絶対に観れないんだけど、動かしてるのは音楽への愛情と人の心。学ぶことが沢山あるよ。
 そうそう。リアムが単体で出演してるとこも、面白かったよ。彼はだんだんあの国に居る瞳の澄んだじいちゃん然としてきたなぁ。立ち振る舞いが。朝刊にボノのインタビューが載っていて、彼はアフリカのエイズを患ってる人々のために企業と組んで、がんばってる。「企業に利用されてると思いませんか?」との問いに、彼は「それで誰かが救われるんだったら、どんどん利用してくれ」、と。リアムとボノの生き方はまったくベクトルを別にしてるようだけど、音楽や世界への愛と云う意味で、同じことのように思える時がある。そんな態度の総称が「Other voices」だったら、俺は嬉しい。さ、俺も自分が出来ることをやろう。

http://www.rte.ie/tv/othervoices/20060201otherv.html

by 山口 洋