waiting on a friend

2006/03/30, 23:55 | 固定リンク

3月30日 木曜日 晴れ 

 俺。いったい黒ビール、何本飲んだんんだろ?

 昼。キーラのリミックス。愉しいよ、俺がこのバンドのメンバーだったら、こうだろって事をやる訳だから。骨格を自分で録音して、元からそこにある音と混ぜてみると、一緒に演奏してるような錯覚に陥る。この曲にはフィドルが5本入っていて、改めて、この楽器って「擦って」音が出るんだな、って事を理解する。って云うか、ウォーターボーイズでフィドルを弾いてる彼(名前失念)みたいに踊りながら弾けるロッキンなフィドラーを探し続けてはや10年。我こそはと腕に自信がある人は、いつでもお待ちしております。いや、まじで。日本にはバイオリンを弾く人は沢山居るんだけど、フィドラーが居ないんです。残念ながら。

 夜、ファイヴ・ディーの長と飲みました。彼は前の打ち合わせが伸びて遅れたんだけど、俺の頭の中にはストーンズの「waiting on a friend」が鳴ってました。滅多に会わないんだけど、一言会話を交わせば、空白の時間が氷解する。そんな人物です。彼が有していて、俺にないものがあるとするなら、それは「強運」だと思うのです。そして、それは才能のうちです。ブルースマンがクロスロードで悪魔に魂を売ったみたいに、我々も何処かで似たような事があったのかもしれんな、とアホみたいに「音楽」ってものに取り憑かれている互いが、心の中で笑って時間が流れました。もっと、他の事に心血を注いでいれば、今よりは楽な人生だったかもな、と思いつつ、多少の反省はしながらも、それをまったく望んでいないところがタチが悪いっつーか。ふふ。彼の名前は「剛」なんだけど、それって「go」なんじゃないんすか?とくだらない事を云おうとして止めました。そっか、俺は「ocean」か。名前だけはデカいな。何にせよ、「漕ぎ出す」ことで合意して、お開きとなりました。ハレルヤ。

 その後、スタッフとミーティング。俺はどんどん黒ビールに手が伸びるし、奴らは一滴も飲まないし。そりゃ温度差生まれるよな。何にせよ、人生においては、それぞれがパイオニアであるべきです。そんな意味で、俺はいい曲を書くことが本分です。だから、来月は山にこもって、それに集中することにしました。

by 山口 洋