吉祥寺にて

2006/06/19, 16:57 | 固定リンク

6月19日 月曜日 曇り 

 久しぶりの外界は新鮮だった。ステージに立ってるうちに、自分の本分が蘇ってきた。やっぱり地下で「根切りもやし」みたいになって、音楽を作ってることじゃなかった。リハビリも兼ねて、久しぶりに電車に乗った。すっかり人々は半袖になっていた。し、知らなかった。山で書いた新しい歌は、手を加える必要があった。っちゅーか、まだ自分のものになってはいなかった。い、いやぁ、きんちょーしたぜ。「life work」はもっと気軽に音楽を楽しめる場所にしたいと思ってる。会場のスタッフも今時珍しく音楽に理解がある。それが嬉しい。普段、俺は汗をかかないんだけど、蓄積されてたいろんなものが吹き出してくる。ライヴが終わる頃にはバサバサだった肌がスベスベになっていた。(本当だってば)。多分、肉体と精神のバランスが取れたんだろうね。
 
 とにも、かくにも。ミュージシャンにとって大事なのは、人前でコンスタントに演奏してることです。痛感しました。だから、「on the road,again」みたいな本数は無理かもしれないけど、年内にもう一度、ひとりで全国を廻ろうと思ってます。書いた曲をあちこちで歌って、仕上げて、それを録音して、新しいアルバムをみんなに届けたいと思ってます。会場でも流したけど、新しいシングル「明日のために靴を磨こう」。完成しました。永い年月を経て、まったく違うものになっています。7月のツアーには、それを持って行きます。収録された3曲はそれぞれの方向に振り切れています。「now and then」。アルバム発売前のバンドでの最後のツアーになります。ヒートウェイヴはえぇバンドです。強力に違う個性が音楽を奏でてること。求めていたミラクルに近づいてきました。みなさんがそれぞれのやり方で楽しめる場所にしたいと思ってます。日々に忙殺されて、音楽から足が遠のいている人たち。いまひとつ身体や心の調子がすぐれない人たち。是非、足を運んで欲しいのです。音楽に答はないけど、力があります。僕らはバカみたいに、それを信じています。
 
 とにも、かくにも、アゲイン。きっとワールドカップで寝不足のところ、ライヴを観に来てくれてありがとう。楽しんでくれたかい?ライヴっていろんなことがあるし、おまえ、その音程はないだろうとか、自分で突っ込みたくなる事もあるけど、音楽をやってる時、「生きてる」って実感させてもらってること。「おー、俺は生きてるぜー」と心の底から思うこと。それは何よりも力なのです。ありがとう、アゲイン。

追伸
 ウチの犬、ハナに沢山の心遣い、メッセージをありがとう。この場を借りて、お礼を云います。奴は沢山の想いに囲まれて、幸福です。ワン。

by 山口 洋