「ニャーッ」と云った男、藤井一彦。福山にて。

2006/09/30, 23:07 | 固定リンク

9月30日 土曜日 晴れ 

 たった一日ではあるけれど、ツアー中の休暇の効果は絶大なものだった。分かりやすく書くなら、サルから人間になれたような。相変わらずホテルで熟睡できなかったとしても。
 神戸から福山へ。ここは今日のゲスト、藤井一彦の故郷である。多分、奴の鼻タレ時代から知ってるユウさんの小屋、ポレポレである。20周年を迎えたこの素晴らしい空間はミュージシャンがこよなく愛してやまない。会場の規模と、一彦の故郷効果か、「ソールド・アウト」って言葉に俺たちはふたりごちた。一彦のステージが終盤を迎える頃、俺はホテルから歩いてやってきた。観客がグルーヴァーズを大合唱してるのを聞いて、思わずウルっと涙腺がゆるんだ。大切なものは温かく迎えてくれる故郷だよ、一彦。
 俺たちにしちゃ、ちゃんとリハーサルなんぞ、やってみたのだが、やはりあんまり意味はなかった模様で、二人で合計すると軽く3時間はやってたらしい。ポレポレの美味い飯をあてにしてきた人々には心から陳謝を。腹へったでしょ?でも、あの状況なんで、許してくれたまえ。実際のところ、俺もこんなに腹が減ったライヴは久しぶりだったよ。
 街にこれだけ音楽を愛する小屋があること。そこで良質の音楽と酒と美味い飯に浸れること。まったりと時間を過ごせること。そのような環境の中から、一彦のような男が生まれてくる。しかし、ステージにもう一匹居るってことは。演奏中に写真を撮れるし、相手の「ニャー」ちゅー魂の叫びも聞くことが出来るし、がはは。あー、愉しかった。次回は是非、藤井一彦単独凱旋公演を。俺もまた、頼まれなくても戻ってきます。ユウさん、佐藤さん、躯に気をつけて。ありがとう。多謝&再見。

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by 山口 洋