あるべき映画館、広島市横川シネマにて

2007/10/07, 23:05 | 固定リンク

10月7日 日曜日 曇り 

 前日から悪い弟、ボンバー石井と行動を共にしていた。こ奴、アホなのか真面目なのか、20年経っても理解できんのだが、人並みはずれた正体不明の情熱と、好きが高じすぎて、かの「シベ超」に出演したっちゅー謎の経歴を持っている。
 ボンバーが広島イチのダメ男なら、この横川シネマを切り盛りするM君も見事なダメっぷりである。が、しかし、奴らがタダのダメ男じゃないのは、繰り返し書くなら、正体不明の情熱を持っているところにある。
 この映画館、俺が住んでた街にあった「香椎セントラル」っちゅー映画館に酷似していて、裏通りを歩きながら、漏れてくるポルノ映画の音声にどれだけ胸を高鳴らせたことか。古い人間だと云われようが何だろうが、ドームで野球を観る気にはならんし、映画もこんな場所で観たいのだ。

 俺は前日のポレポレで、掴んだ何かがあった。さすがに喉のコンディションは良くなかったが、ギターと共に音楽を表現することが、新たな地平に達した実感がある。歴史を重ねた小屋に、絶妙なPAマンの手腕と共に音楽が伸びてゆく。嗚呼、気持ち良かった。続けていると、稀に褒美がもらえる。ありがとう。

 この映画館で上映されているものは、M君こだわりの作品ばかりである。俺は会えなかったが、売店には由緒正しきおばちゃんも居るらしい。街に根ざす文化。アンテナに引っかかった人は是非、足を運んで欲しい。手伝ってくれた多くの人たち、本当にありがとう。無事、10周年を迎えたら、「横川シネマ祭り」やろうな。

 広島にはもう一軒、「スリムチャンス」っちゅーイカれたクラブがある。広島に行く度、「ヒロシ's night」が催される。それは身も凍るようなDJイベントなのだが、何故か足を運んでしまう。はっきり云って、ライヴの5倍はキツい。怪我もすれば、コップも割れる。ちょっと前、記録係のOが撮影したものを観たのだが、恐ろしい光景だった。最近、「オクノシンヤ night」が朝まで行われ、ボロ布と化した奥野は翌日のライヴに遅刻したらしい。ひひひ。かく云う俺も午前2時以降の記憶が飛んでいる。上半身裸の男達と無数のハグをしたところまでは覚えてるんだけど。

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by 山口 洋