ゴミ

2008/06/04, 23:50 | 固定リンク

6月4日 水曜日 晴れ

 写真を観て欲しい。これは山口洋(44)が二週間の生活で出した、リサイクル不可能(回収、リサイクルが可能なものはすべて取り除いてある)なプラスティック製のゴミである。手前にギターの弦を比較するために置いてあるから、その量は推察してもらえると思う。もちろん完璧だとは云わないけれど、出来るだけゴミになるものは持ち込まないようにしているにも関わらず、このザマなのである。内容物を調べてみた。卵を買えばパックがゴミ、ソーセージを買って袋がゴミ、コンタクトを使って包装物がゴミ、納豆食って容器がゴミ、歯を磨いてチューブがゴミ、エトセトラ。嗚呼。かなりの自己嫌悪。スーパーマーケットでモノを買って、「この包装は必要じゃないです」、と包装を店に返し、彼らを啓蒙する作戦を教えてもらい、ときどきでかい包装の際は実行したりするのだが、それにしても、現代生活には無駄が多過ぎる。これらが自分たちの首を、結果的に締めているのなら、アホとしか言いようがないし、そこに加担している自分を発見すると無言にならざるを得ない。
 そんな時に友人からメールが来た。要約すると、「自分のいる場所で当たり前のことをやればいいんだって。川を汚さないとか、自由にものを言うとか、そういう当たり前のこと。自分の場所で当たり前のことを失わないこと、それが六ヶ所で闘ってる人たちの応援になるんだって。無言(自己嫌悪)になるのも当たり前なんだそうです。矛盾を抱えてるから」。これは彼が尊敬する某冒険家の言葉を引用しつつ、伝えてくれたものなのだけれど、少し気分が軽くなった。
 誰しも矛盾の中で生きている。けれど、自分の場所で、自分が出来ることは続けていこうと思うのだ。
 
 じゃ、最後に笑い話を。
 俺たちがソニーからレコードを出していた頃、周囲のスタッフは熱い奴らばかりで、毎日が楽しかった。何でも言い合える。そんな仲間だった。ある日、宣伝担当の愛すべきKに俺がこう云った。「あのな、俺は石油会社のための歌なんか死んでも歌わないからな !」。するとKがこう云った。「山口さん、それはオファーが来てから云ってください」。それではまた。

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by 山口 洋