九州のタスポ

2008/06/17, 21:50 | 固定リンク

6月17日 火曜日 梅雨の空

 タテ嬢とツアー中の九州で、いい話を聞いた。
 九州じゃ、もうタバコを自動販売機で買うための意味不明なカード「タスポ」が実施されてる。未成年が買わないようにって、奴ら、吸いたけりゃ、どんな手段を使っても吸うっちゅーの。俺がタバコを吸い始めたのは14歳だったが、近所のタバコ屋のおばちゃんは「ハイライトじゃなくて、ジャスト(当時一番軽かった)にしときんしゃい」と云いながらも、俺に売ってくれたもんだ。それがコミュニティーの中での教育ってもんだ、と俺は思うんだけどね。機械的に禁止しても反発するっちゅーの。それよりも、こんなもん吸ってたら、肺が真っ黒になるよって、煙は人に迷惑かけるよって、それでも吸いたければ吸えば?って、ただ、それだけの話だと俺は思うけどね。実際、14歳で俺は灰皿を与えられ、「火事になるから、隠れて吸うな、それから吸うなら、そんな軟弱なもんじゃなくて、缶ピースにせい」と父親に云われた。立派な教育だ。
 昨今の喫煙者に対する視線には怖いものを感じる。確かにマナーの悪い奴もわんさか居る。俺とて、狭い会場のライヴで、暖房が効いてて、前列のオーディエンスに吸われると、歌うのが辛い。だから、会場によっては「禁煙」にしたりする。吸わない人のことを第一に考えるべきだと思う。でも、あまりにヒステリックじゃないすか?まるで犯罪者みたいじゃないすか?何だか、ねぇ?

 ところで、九州のいい話なんだけど、タバコ屋のおっさんが収入と顧客の事を考えて、自動販売機の前に自分のタスポを「ご自由にどうぞ」ってぶら下げてたらしい。あんた最高だよ。

by 山口 洋