笛吹き親父

2008/07/23, 22:34 | 固定リンク

7月23日 水曜日 晴れ 

 さぁ、山の家に戻って、音楽を作るぞ、と勇んでいたら、某ドラマを編集中の監督さん(素晴らしい女性)から呼び出し。重要なシーンに、作ったものがテンポが速すぎてアジャストしない、と。俺たちは映像を一切見ることなく作ったので、こういうことも起こりうる。編集スタジオで、そのシーンを見せてもらった。なるほど、宇津井健さん迫真の演技。帰りしな、彼の表情が離れなくなって、やがてアイデアが湧いてきた。それは彼の表情とは似ても似つかない音楽なのだが、多分ハマると思う。こういうリレーションも、なかなか愉しい。それにしても、テレビの世界はバジェットや、締め切りや、視聴率戦争、エトセトラ。過酷だ。

 問題は、メインの楽器が笛ってことだった。俺、笛苦手なんである。半分涙目になりながら、延々と吹いた。宇津井さんの表情を思い浮かべながら。なかなかシュールな体験だった。

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by 山口 洋