海をバックに歌うことのハピネス

2008/09/27, 17:22 | 固定リンク

9月27日 土曜日 晴れ 

 しかし。ミュージシャンと云う生き物が世界中を埋め尽くしていたなら、きっと戦争なんて起きないだろうなぁ、と実感したイベント。神奈川県は江ノ島にて。でも、GDPは甚だ低い国になるだろうけど。それでもいいじゃん。ハピネスなんて、ある種の人たちにとっては絶対に「金」が第一義的なものじゃないと、俺は思う。
 この季節にしては珍しく澄んだ空と海をバックに歌うことの幸福。いつもはもっと激しくなるんだろうけど、そのようなテンションはまるでなかった。あまりにトンビが気持ち良さそうに空を飛んでいたから。

 それにしても。古謝美佐子さんの歌声は凄かった。10年以上前に、古謝さん、大工哲弘さんと俺っちゅー謎のメンツでやらせてもらった時に、シンガーとしての自分について、ひどく考えさせられたのだが、古謝さんはあれから「本物の」おばあになって、その歌声の中には「祈り」とか「魂」とか、エトセトラ。全てあった。彼女が歌っている間、上空のトンビを観察していたが、あからさまに彼らはその「歌声」に影響されていた。ジェラシーとか、そんなものをすべて超えて、素晴らしい。

 このイベントは江ノ島の海をきれいにしよう、と。収益で、ゴミ箱が増えるのだと。主催している人たちの、その想いはまっすぐなものだった。それに応えたミュージシャンの想いもそのように。自分で志願して、イベントに出ることなんて、滅多にないが、たくさんの面白い人間と知り合えて、良かった。きっと何かに繋がっていくだろう。ありがとう。

追伸
しかし、何故に江ノ島にあれだけの注射器が漂着するのだろう?使用済みの医療器具を海洋投棄する者が居るからなのか?拾うものが居て、捨てるものがいる。ニンゲンとは不思議な生き物だ。機会を見つけて、俺もゴミ拾いに参加してみようと思う。

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by 山口 洋