善きこと、ふたつ。

2009/02/02, 00:46 | 固定リンク

2月2日 火曜日 曇り 

 善きこと、ふたつ。

 電車に乗っていた。おばあさんが不安そうな顔をしている。僕の隣に居た中年男子のところに、意を決した表情でやってきて、どうやら自分が間違った電車に乗ってしまって、どうしたらいいのか分からないと告げた。中年男子は、まずおばあさんを落ち着かせ、携帯で目的地までの行き方を調べ、紙に書いて、おばあさんに渡した。みるみるおばあさんの表情が柔和になっていく。彼女が電車を降りるときのその御礼の言い方、それを見守る中年男子の所作に何だかぐっと来た。捨てたもんじゃないねぇ、この世も。

 その2。
 強い勧めがあって、ディカプリオとケイト・ウィンスレット、「タイタニック」のゴールデンコンビが出演する映画「レヴォリューショナリー・ロード」を観た。その勧めがなかったら、「絶対に」その映画を観なかったと思う。トレイラーを観ても頭の中はでっかい「?」が浮かぶだけ。
 果たして。その映画は素晴らしかった。何が素晴らしかったのかは観てもらうとして。原作、脚本の面白さ、役者の技量、監督の力量、エトセトラ。観終わった後に、観た数だけの感想があり、その余韻の中で、自らにあてはめて再考する。そんな映画をハリウッドが作り始めたってことは、、、。普段、ハリウッドってだけで観ない俺のような人は是非足を運んでください。そこには人類普遍のテーマがありました。ワン。

by 山口 洋