勝利と敗北、三度目のレース完走

2009/12/06, 14:57 | 固定リンク

12月6日 日曜日 快晴 

 3度目のレース。ハーフマラソン、21.1キロ。朝8時20分スタート。結果から先に書こう。自分に勝って、ヨシミに負けた。

 自分で掲げた目標は1キロを5分10秒で走りきること。そうすれば、タイムは1時間50分を切る。このひと月、やれることは全部やった。ツアーの合間を縫って、月間270キロ走ったし、坂道ダッシュもやったし、レースぺース走もして、目標は実力に上乗せしたギリギリのところに設定した。多分、今のオレにはこれが限界。ハーフにはいつものマラソンの匠、S君とライバル・ヨシミとオレがエントリー。10キロにはお菓子屋のボンと、初めての女子がエントリー。
 睡眠も食事も気をつけた。出来ることは全てやってみた。前日は餅も喰ったし、朝にはバナナとおにぎりも喰った。ヨシミは若さを味方につけて、ペースも何も考えず、とんでもなく速いS君に限りなくくっついていく「根性コバンザメ走法」で行くらしい。天気も良く、気温も上がった。前回の失敗を踏まえて、オレは廻りに左右されず、4分台後半のペースを守る作戦に出た。しかし、S君とヨシミは彼方に消えた。嘘だろ?速過ぎるぜ。オレはこのペースを落とさないことで精一杯。最後の折り返しで、二人とすれ違う。いつもと違って彼らにもまったく余裕がない。多分、今日は全員がそれぞれのギリギリのところで踏ん張っているんだろう。オレももうこれ以上無理っちゅー走りを継続した。あまりのキツさに真面目な話、棄権しようかと思った。レースの5分の4は地獄だった。支えていたのは根性と、積み重ねてきた根拠のない自信だけ。それでも諦めなければ必ずゴールはやってくる。1時間47分30秒。平均ラップ5分05秒。前回より8分の記録更新。自分の目標は達成したが、ヨシミはオレより6分も速かった。S君に至っては驚愕のタイム。でも今日は何の後悔もなし。オレにこれ以上の力はない。全部出し切った。単純にヨシミの方がポテンシャルが高いのだ。素直に負けは認めよう。フルマラソンまでの道のりはまだ長いんだし。嗚呼、0勝3敗。
 しかし、それから2時間、オレたちはその場を動かなかった。つーか、動けなかった。女子も53分で完走し、お菓子屋のボンも57分でゴール。それぞれに達成感を手にしたみたいで、嬉しかった。

 走ってる時はこう思うのだ。「もー、こんなにしんどいことやめてやる、ぜんぜん楽しくねー」。でも自分の壁を破った達成感はこのキツさがないと得られない。ヨシミもオレもサブ4(4時間切り)にはまだまだ実力が足りない。このキツさをこの倍の距離耐え続けるのはきっと無理だろう。だから、足をひきずりながら家路に着いて、またメラメラと燃えてくるのだ。

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by 山口 洋