ツアー初日、長野にて

2010/03/11, 02:50 | 固定リンク

3月11日 木曜日 曇り 

 豪快に寝坊しました。あの、自分の名誉のため、申し上げておきますが、このようなこと、滅多にありません。会場入りが大幅に遅れました。リハーサルをして、寝癖を直す暇もなく、ステージに上がりました。でも、ライヴは素晴らしかったす。何よりも、何度も長野にやってくることで、(主催者はいつも大変だと思うけど)音楽が根付いてきたと云うか、どんな振り幅で演奏しても、それを受け止めてくれると云うか。僕と魚先生は音楽に没入することが出来ました。「ひかり」、受け取ってくれたかな?つーか、僕らも探してるんだけどね。こんな風にやりたかった。無駄に喋ることもないし、ただ、そこには音楽があるだけ。そんな場所を長い時間をかけて作ってくれた、長野のオーディエンスと主催者とハコのスタッフに心から感謝します。本当にありがとう。もうひとつ謝ることが。カメラとコンピュータを接続するケーブル。持ってくるの忘れました。なので、写真はありません。ごめん。
 このハコで7年。エンジニアを務めているテツロウ君。来る度に、いい音になってます。それが、本当に死ぬほど嬉しい。彼は今日、殆どミキサーを触らなかった。触ることより、ミュージシャンを信じて、触らないことの方が遥かに難しいのです。ミュージシャンが「いかに演奏するか」より、いかに「演奏しないか」の方が遥かに難しいように。
 ライヴを終えたら、地元の人々が心を込めて作ってくれた食べ物が並んでいました。魚先生と俺、年齢を足したら90歳弱。レンコンの炒めものとか、筑前煮とか、自分ちで採れたイモで作ったコロッケとかおでん、とか。僕らの弱点見抜いたな、みたいな。心を込めて作ってくれたものほど、美味しいものはありません。いいスタートが切れたました。それもまた、ひとつの確実な「ひかり」でした。さ、明日は長野を走るぜー。

by 山口 洋