美しさと粗さの魅力
2010/12/20, 15:06 | 固定リンク
12月20日 月曜日 晴れ
某所でみかけたダニエル・ラノアの言葉。
「美しさの魅力は、粗野な断片を混ぜることによって飛躍的に高まる」。あるいは、
「粗さの魅力は、美しさの断片を混ぜることによって、飛躍的に高まる」。
「個人的にコンピュータのサウンドが好きではないんだ。それを多用している人たちのサウンドは音を耳ではなく、目で聴いている」。
「誠実で本格的なレコードを多くのリスナーが待ちわびている。出来合いの音楽が溢れている残念な時代だからこそ、人々は誠実で意味のある、魂のこもった音楽を聴きたいと熱望している。言い換えるなら、本物の音楽は希少な商品になってしまったと云うことだ」。
「演奏を重ねれば重ねるほど、優れたパフォーマンスが披露出来ると考える人は少なくないが、それと引き換えに曲の本質から離れてしまい、曲の魂を見失いがちになることもまた事実だ。荒削りながら熱のこもった演奏は、細かく見ると緩さやミスがあるにせよ、演奏者の魂がより強く感じられる。」
さも、ありなん。さすがだ。
世界レベルの才能だと思っているミュージシャンのともだちがやってきた。ひとしきり、飲んで、話して、喰って、泊まっていった。あまり無駄なことは話さなくてもいい。僕らは誰かの噂話をしない。素晴らしい才能の持ち主はいつだって「全体」を見ている。そして、心にぽっかり空いた穴は永遠に塞がらんよ、それは芸の肥やしにはなるけどさ、と二人で笑った。笑えるってのはいいことだ。来てくれて、ありがとね。
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