flight into freedom
2009/01/22, 17:40 | 固定リンク
1月22日 木曜日 曇り
感謝の気持ちを伝えておきたいとです。
僕にとって初めてのソロ・アルバム「made in Aso」をリリースして一年と少し経ちました。標高1000メートル近い小屋に機材を持ち込んで、常に機材はオンにしておき、歌いたくなった時に歌いたい歌を歌う。可能な限りオーバーダビングは施さない。周りでどんな音がしようとも、気にしない。リスナーが家に帰り、それを聴いたなら、阿蘇の澄んだ空気と共に、目の前で僕が歌っている。そのようなコンセプトでこのアルバムは制作されました。かの地に生息する何万匹の虫の歌と共に。流通に関しても、勝手ながら、ネットと僕個人が「ここで売って欲しい」と思った場所にしか置かない。そのような我がままな方法でリリースしたにも関わらず、「made in Aso」は静かにずっと売れ続けています。決して派手なセールスではないけれど、それを積み重ねて、最近何度目の追加プレスと相成りました。今まで何枚のアルバムをリリースしてきたのか、もう覚えていませんが、これは僕にとっても初めての経験でした。通常、アルバムはリリースと同時に瞬発的に売れ、やがてお店の棚から消え、いつか廃盤の憂き目に遭う。リスナーがそれを手にしたいと思っても、僕自身がどうにもコントロールできない。残念ながら、それは音楽に限ったことではなく、作家の友人たちも同じような悩みを抱えています。音楽を売ることに派手な宣伝費をかけることを否定しません。けれどウサギとカメではないのだけれど、長い時間をかけて、じわじわと染み通っていく。そのような作品があってもいいと、僕は思うのです。自分たちがその権利を有している限り、廃盤はあり得ません。実際、このアルバムは根性の入ったレコード店を始めとして、様々な場所に置いてもらっています。そこから音楽を通じて、新しい繋がりが生まれていると云う報告を聞き、心から嬉しく思っています。このような事が可能になったのも、テクノロジーの進化と、何よりもみなさんのサポートがあったからです。2006年のニューアルバム・プロジェクトから続く、一連の実験。そして、このアルバム。そこから得たものを、heatwaveのこれからの活動に役立てて行くつもりです。人生は一回きり。後悔のないように歩いていきます。今、現在。ようやく僕は新しい音楽に向かうことに集中しています。それが完成したら、バンドで、ソロで、盤として、それを届けにいくつもりです。本当にありがとう。そして、これからもどうぞ、よろしく。
http://www.five-d.co.jp/heatwave/disco/071023madeinaso/
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