江古田の厄明け

2005/12/25, 23:16 | 固定リンク

12月25日 日曜日 寒い日 

 江古田でのライヴ、2日目。昨日、声をつぶしかけたけど、年内にもうライヴはない。こんな時は気分が楽でいい。会場に入ると、あの狭いステージに見事に機材が乗っていた。いつもながら、この手の仕事をさせるとうちのスタッフは天晴である。っつーか、最初からいくら何でももう少し余裕のある会場選べよな。
 今日はメンバー全員の演奏納めであった。それぞれにモーレツな日々だったのだ。特に今年後半の池畑さんのスケジュールは尋常じゃなかった。互いに悪路を乗り越えてきたし、じっくりと演奏を楽しもうじゃないか。でもお客さんはラッキーだったと思うよ。何故なら、表のスピーカーから出てたのは俺の生ギターと声のみで、後はバンドの生音を聞いてもらえた訳だから。普段あまり意識しないであろう、バンドの「ダイナミクス」ってのを存分に味わってもらえたんじゃないかと思う。
 ライヴの中盤。さ、そろそろエンジンかけて、あたらしい曲をやるぞって時に、ベースアンプが逝ってしまった。それは会場にあった新しいアンプだったんだけど、渡辺さんのベースっちゅー観念を超えた演奏にスピーカーが耐えられなかったらしい。さて、どうする?マネージャーがステージに上がって来て、「中断して下さい」と云った。はは、中断すか。急遽、機材車から渡辺某のアンプが運び込まれ、再開と相成った。
 今年もいろいろあったけど、とりあえず40の齢を超えても、バンドは前進できるってことは証明できたと思う。いろんな形で、応援してくれてありがとう。来年は邁進します。
 終演後、ささやかな忘年会@江古田。時計が12時を廻った頃、店の照明が消えて、ケーキが運ばれてきた。いやぁ、照れるけど、嬉しいもんです。ありがとう。みんなで例の歌を歌ってもらった後、池畑兄に「ヒロシも厄抜けたねぇ」と一言。俺は信心深くないけど、この3年は辛かったからね、嬉しかったよ。そこには友人たちとか、渋谷で某人のコンサートを終えて駆けつけた照明のKとか、コンちゃんとか、その他もろもろ。魚が居なかったのがちょっと残念だったけどね。HWニューアルバム・プロジェクトはせっかくだから、ドキュメントとして記録しておこうって話になって、旧知のOが映像に記録しています。そんな訳で、奴は宴の最中にも執拗にカメラを回しています。云うに事欠いて、「来年の今日が発売日なんですけど、何てバカなこと始めたんだって自分で思いません?」ちゅー質問をぶつけてくるのであった。だって、バカなんだから、始めたこと、バカだとは思わんよ。ははは。奴がくれた誕生日プレゼントはデジタルビデオテープ20本だった。「あのー、これで、曲書いてる時とか、何でもいいんで、記録しといて下さい」。はいはい。分かりました。そんな訳で、きっと来年の今頃にはアルバムに合わせて、かつてなかったドキュメントが完成してることでしょう。ワン。

by 山口 洋