42歳になる

2005/12/26, 23:21 | 固定リンク

12月26日 月曜日 晴れ 

 と云う訳で、またひとつ歳を重ねました。ギターを初めて握ったのが14歳のこの日。俺の誕生日に親友から教えてもらったのです。俺はその時、絵を描くことに夢中になっていて、礼と云っては何だけれど、奴に絵を教えました。その後、互いの才能は交錯して、俺はミュージシャンに、奴はオランダに行って、絵描きになりました。ウソみたいな本当の話。未だに互いの作品を観て、聞いて、会わなかった空白の時間の中にあるものを埋め合わせています。人生に「たら、れば」はないのかもしれないけれど、奴に会えたことをこの日が来るたびに感謝するのです。
 好きなミュージシャンの多くは若くして、この世を去ることが多かったから、まさか、自分が40を超えて生きてる、何てことを考えたことはなかったのです。でも、幸か、不幸か、俺は生き残った。でも、若かりし頃に想像した40代ってのと自分が今まさに経験してるそれの間には大きな開きがあって、結局何も分かってないじゃんっつーのが実感だったりするのです。でも、一方で、面倒なことは増えるばかりなんだけれど、音楽の素晴らしさ、深さってものはとんでもなく深遠なもので、生きてる限り可能性は無限大だってことを実感する日々でもあります。どこまで行けるのか、不明だけれど、そこに向かっていきたいって気持ちは今も昔も変わりません。
 昨日から今日にかけて。沢山のメッセージやプレゼント、本当にありがとう。ひとつひとつが心に響いてきます。本当にありがとう。
 夜、大好きな飲み屋で、いい夜を過ごしていました。そこに居合わせた人たちにまた祝ってもらいました。カウンターの上には「happy birthday」の横断幕があって、先日、その店で一緒に演奏した人々は寒い中、誕生ケーキならぬ誕生フルーツパフェにろうそくを灯したものを探しに行ってくれました。最後はベロベロになってたけど、キューバのバイオリンを演奏する女性に「happy birthday」を演奏してもらったような、、、。いや、照れたけど、嬉しかったです。ありがとう。
 来年初頭から、新しい音源の制作に入ります。メーカーのディレクターにそう云われたのではありません。自分たちで、そう決めたのです。頭の中には「ありがとう」の気持ちも含め、有象無象の風景があります。楽しみにしていて下さい。良いお年を。
多謝&再見。

by 山口 洋