疲労と出島の神様、長崎にて。

2006/03/10, 23:08 | 固定リンク

3月10日 金曜日 晴れ 

 飛行機に乗った時からヤバかった。頭痛、悪寒、エトセトラ。耳を気圧の変化にやられないようにして、じっと耐えた。やっと九州に辿り着いたのに、何てこったい。
 空港には旧知のYとO嬢が迎えに来てくれた。出島ワープにある会場に着いて、そそくさとリハーサルを済ませて、ホテルに戻った。今日と云う今日はこのツアー最大のピンチになりそうだった。でも、足を運んでくれたお客さんには関係ない。俺に出来ることはホテルでじっとしている事だけだった。
 Yが迎えに来てくれた。ステージに上がった。出島の神様が降りてきた。ベストじゃないけど、とりあえず声は出る。ありがとう、と心から思った。それは多分、このお店が本当に音楽を愛していること、そしてここでライヴをやったミュージシャンの念みたいなもの。そして俺の音楽を楽しみにして、足を運んでくれたお客さんが創りだしたものだ。信じられないことに、俺はライヴを楽しんですらいた。音楽ってすげぇ。ライヴ中にかいた汗で熱も下がった。ウソだろ?ありがとう、出島の神様。今日の小屋のね、メインスピーカーはいわゆるモニタースピーカーなんだ。しかも、左右違うスピーカーだった。でもね、問題ないんだ。お店のスタッフが音楽に敬意を払っているのが分かるから。俺の背中ごしに、エンジニア氏はずっと、いい音を出そうと模索してくれた。俺はそれを感じてたんだ、背中でずっと。あのね、R-10、素晴らしいお店だよ。俺は必ず戻ってくる。今日は今日でベストを尽くしたけど、もっと元気になって帰ってくる。ありがとう。心から。打ち上げもそこそこにホテルに戻ってごめんよ。今度、ゆっくり飲んで、恋の話でも、海を見ながらしようぜ。お客さん、いい顔してたよ。本当に嬉しかった。じゃ、俺は明日のために、もう寝ます。九州、泣かせてくれるよ、まったく。多謝&再見。

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by 山口 洋