点と線

2007/01/16, 21:07 | 固定リンク

1月16日 火曜日 曇り 

 ファックスが鳴り、一枚の案内状が送られてきた。それは奈良美智さんの展覧会「A to Z」を追ったドキュメンタリー映画の招待状だった。彼は件の弘前にあるレコード屋、joy popsの店主、奇人H氏の竹馬の友であって、昨年弘前を訪れた際、H氏に殆ど拉致される感じで、俺も「A to Z」を拝見させてもらったのだ。そこにはただ、ただ、溢れる想いがあった。それは広大な会場だけでは事足りず、弘前の街まで溢れ出ていた。俺はジェラシーを通り越して、異様なコーフン状態に陥った。身体中にエネルギーが充満してくるのを感じて、そのままステージに上がり、溢れてくるものを押さえられず、空回りした。雪道でスリップしてる車のように。けれど空転の煙は何故かゴム臭くはなかった。
 その映画のサイトにこう記してあった。プロジェクトは賛同する13000人の市井の人々によって支えられている。そして奈良さんのひとこと、「(勇気をもらえたのは)俺のおかげだとか云うじゃない。でも、ほんとはその人たちの中にあるもんだと思うんだよね」。この台詞って何かに似てるなぁ、と思ったら、それは「Land of music」のキャッチコピー「Land of music / それは君の心の中にあるはずさ」だった。勝手な連帯。とても嬉しい。映画を観て、俺は自分の道を行こう。

http://www.nara-movie.jp/

by 山口 洋