新年の挨拶と殺人カレー

2007/04/08, 20:07 | 固定リンク

4月8日 日曜日 晴れ 

 過日。某君宅にて。偉大なる母上が遺した桜の下で、花見。とてもいい時間。ついでに不在者投票。

 元々ロッキンな格好(どんな格好やねん?)が好きではないが、海の近くに居ると、楽な洋服を着たくなる。だから、スニーカーとかリュクサックとか、そんなものを買う。移動は出来るだけ電車にして、本を読む。

 原稿をいくつか書き上げる。合間に友人が教えてくれたキーマカレーを作る。蜂蜜とチョコ一片が隠し味と念を押されたので、懐疑心を抱きながらも、云われた通りにする。けれど、甘いものが苦手な俺の舌は微量の蜂蜜を察知する。甘くて辛い。これって、昔、蔵王で記録係Oが作った「殺人カレー」と同じではないか。俺は忙し過ぎて料理をする暇がなかった。Oがこう云った。「パエリアとカレー、どっちがいいですか?」。迷わず俺は「カレー」と応えた。奴のパエリアは怖すぎる。カレーならばヒデキだって笑顔で作るんである。失敗するはずがない。しかし、奴のカレーは凄かった。激烈に甘くて辛いのだった。この世の食い物とは思えなかった。食べ物を祖末にしない主義だが、仕方なく捨てた。それを野良犬たちが喰った。今時、都会には絶対居ないタイプの飢えた野良犬である。そして奴らは二度と現れなかった。こうして奴のカレーは「殺人カレー」と命名された。

 さぁ、明日からはリハーサル。バンド全員が揃うのは今年初めて。つまり「あけまして、おめでとう」なのである。時は4月なり。こんなんでいいのだろうか?いいのである。多分。バンドのメンバーってものは、普段もツルんでると思っている人が多いらしいが、うちに限って云えば、そんな事は全くない。一応、「こんなライヴにしたいんやけど」なんて事をメールで回覧するのだけれど、リアクションがあったためしもない。それでいいのか?いいんである。多分。みなさん、心配しないように。空白の時間は音楽が埋めていく。それでいいのだ。多分。じゃ、ライヴで待ってるぜ。

by 山口 洋