東京にて

2007/04/22, 15:40 | 固定リンク

4月22日 日曜日 晴れ 

 更新遅れてごめんね。ツアーを終えて、ほぼ燃えカス。しばし心地よい疲れの中でまどろんでいました。

 東京にて。最終日。
 東京だから、とか、最終日だから、とか。そのような想いはほぼありません。きっと長い時間をかけて、暮らしの中に音楽があることに慣れてきたんだと思います。ただ、アルバムを作り始めてから、約2年。何かひとつのものが結実するんだろうと云う思いはありました。ひとつひとつの音の粒は愛おしいものです。そして、音楽は放たれた瞬間に、もう後戻りできなくなります。バンドは次第に熱を帯びて、クールからフールへと、青から赤へとギアを上げていきます。客席の表情も次第に変わっていきます。その変わっていく様を演奏しながら、映画のように楽しんでいました。胸にこみ上げてきた感情はただひとつ。まったく、音楽は素晴らしい!!!!!!!!

 ここに至るまでの道のりを記すのは野暮なので止めておきます。決して平坦なものではありませんでした。ただ、「んー、もうしんどい」と思う度に、音楽に、人々に、多くの協力者に、何よりもサポートしてくれたファンの人々に励まされたことだけは確かです。本当にありがとう。俺はただ曲を書いただけのことで、後はバンドを通じて、スタッフを通じて、協力者を通じて、ファンを通じて、広がっていったのです。観てくれた人は分かると思うけど、ステージに映し出されていたあの映像のように。ライヴに映像を使うことが危険を伴うことは知っています。ただ、彼等の作品を観た時、閃くものがあったのです。だから、何ひとつリクエストは出しませんでした。俺は前を向いて演奏しているので、背後がどのようになっているのか不明です。でも分かるし、感じるのです。僕の好きなリレーションとはこのようなものです。想いが勝手に連鎖していくことが嬉しいのです。愛とリスペクトをたたえて。

 僕が云いたいことはただひとつ。来てくれた人に心からありがとう。関わってくれた全ての人に、ありがとう。このバンドはまだまだ行けます。生きている限りは前を目指します。もう一度だけ、ありがとう。Land of music、それは君の心の中にあるはずさ。


追記
バンドで行くことが出来なかった地方の人へ。すまん。申し訳ない。けれど、俺一人で、あるいは誰かと、トリオで、とか。この一年かけて、必ず届けに行きます。東北地方の人々へ。この週末にARABAKIにバンドとソロで出演します。東北ならではの素晴らしいフェスです。是非足を運んで下さい。

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by 山口 洋