今を生きる

2007/05/18, 23:23 | 固定リンク

5月18日 金曜日 晴れ 

 昼過ぎ。Land of musicの制作過程をずっと映像で記録し続けているOの作品試写。それが何であれ、作品にはその人が色濃く写し出される。それゆえ表現者は自らの日々を律して、主観と客観の往復に耐えうる精神と肉体を手に入れなければならない。同時にピンチは最大のチャンスでもある。そのような図太さがなければ、到底到達できるものではない。そんな話をする。若人よ、後悔の痕をピカピカ光らせるな。

 夜。NHK-FMにて。某氏がおそらく20年くらい前にやられていた番組。2007年になって、藤井一彦と共に出演。話が噛み合ったかどうかは不明としても、敬愛するソングライターと話すのは愉しい。時代をどう捉えているのか?それは眼差しにくっきりと写っているから。グルーヴァーズの新しいライヴ盤もさわりだけ聞かせてもらった。一彦入魂のミキシング。音像がモノラルに近くて、まるでドクター・フィールグットの初期のライヴ盤のようだった。モノラルにするには勇気がいるけど、それは強い。音質云々より、ミュージシャンにしか出来ない類いものであったことに拍手したい。こうやって、ある意味やむを得ず時代は変わっていく。でも、それでいいんだと、俺は思う。某氏の新しいアルバムをレコ−ド屋で手に入れることは、ちょっとした儀式みたいなものなんだけど(前回は静岡県だった)、その瞬間を楽しみにしている。life goes on。そして誰もが「今を生きて」いる。

by 山口 洋