続・Land of music

2007/07/24, 18:28 | 固定リンク

7月24日 火曜日 晴れ 

 このところ、とっても精神衛生が良い。何故なら、心の醜い人物に会わないからだ。俺は自分の道を命がけで行くイカレポンチが大好きで、ウソをつく人間が嫌いだ。事務所もない、レコード会社もない。だから何だ?俺はギター一本でオーディエンスを幸福にしたい。ただ、それだけ。音楽を「金」としか思っていないアホな業界人が身の回りから居なくなって、本当にすっきりした。気分爽快だ。
 そしてライヴではオーディエンスが俺にエネルギーをくれる。そりゃね、小さな街で客が30人しか居ないこともある。1000人居れば1回で済むことを30回やらなきゃいけない。でも、俺は何度でもやるし、メゲることはない。問題は第一義的には金ではない。必要なのは勇気とイマジネーションとわずかなマネー。
 「land of music」をリリースした時、「音楽の場所、それは君の心の中にあるはずさ」と書いた。けれど、それは「確信」に変わりつつある。それは確実にこの世に存在しているのだ。世界中のあちこちに。日本のあちこちに。もうすぐ新しい歌が生まれてくると思う。それは長い俺の音楽人生で初めて「歓び」に溢れたものになると思う。

 例えば9月に青森県弘前市でトリオのライヴがある。17年前デビュー直後にバンドで青森に行った時、客はたった3人だった。これがヒートウェイヴ史上最も客が少なかったライヴなのだが。が、しかし。その時の客の一人がずっと種を撒き続けてくれた。そうしてようやくトリオで青森に行くことができる。4人じゃないのが残念だけど、でもそれだけ時間がかかることなのだ。だから、俺は全力を尽くす。音楽の凄さと歓びを爆発させる。


 ソロツアーが半ばにさしかかって。浮かんできた言葉はただ一言。「ありがとう」。本屋でミュージックマガジンを読んでいたら、佐野さんのインタビューがあって、ミュージシャンが続々とレコード会社を離れて独立していく事に触れていた。インタビュアーの「これは新しいビジネスモデルですか?」と云う問いかけに兄貴応えて一言「違う。これは道なのだ」。ブラボー!

by 山口 洋