アライグマとタテタカコ、大阪にて

2007/08/16, 21:43 | 固定リンク

8月16日 木曜日 酷暑 

 九州のハートランドで草原の風に目覚め、温泉に入り、覚悟を決めて、博多駅で新幹線に乗りこむ。通路まで人がはみ出していて、昨日某Aが苦労して指定席をゲットしてくれていなければ、と考えただけでぞっとする。道中、否応なしに苦手なクーラーと隣のおっさんの汗臭さっちゅーダブルの攻撃を受け、新大阪に降り立った時には激しい目眩が襲ってくる。ここはいったい何処だ?ヴェトナムか?タイか?寒暖計は37度をさしていたが、確実に俺の体温よりもナニワの外気の方が暑かった。
 本当ならハートランドに居れば良かったのだ。でも今日、酷暑の大阪に来たのには訳がある。青森のイカレポンチ=ヒロシ(多分52)が俺の耳許で「タテタカコ、たてたかこ、タテタカコ」とブレインウォッシュしたからだ。「そんなに好きならアルバム聞かせろ!」と俺は云ったが、奴は「いかん、まずはライヴを体験しろ」と強情に言い張る。この頑固者めが。でも俺は奴の耳を信用している。だから今日、彼女と同じステージに立つことになった。
 残念ながら、全面的にライヴを観ることは叶わなかったが、数曲一緒に演奏した。ミュージシャンはステージの上で、出している音が全てだ。その中から、彼女のこれまでとこれから、軋轢と願い、アライグマとコロボックル、ヒロシ(多分52)が勧めるワケ、エトセトラ。いろんなものを受け取った。確かに大した魂だった。何よりもその目がまっすぐで美しかった。これだから人間は止められん。ありがとう。にゃん。

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by 山口 洋