続・音楽の神様が棲む場所、広島県福山市にて

2007/10/06, 23:05 | 固定リンク

10月6日 土曜日 晴れ 

 この街に21年存在しているポレポレにはつくづく音楽の神様が棲んでると思う。ここに来る度にいろんな事を教えられる。ずっと前、初めて来た時、俺は若過ぎて「ポレポレ」の意味さえ分からず、空廻った(それはそれで気合い入ってたんだけど)。次に来たとき、「ん、何か棲んでるかも」と思った。3回目に藤井一彦と来た時、「こりゃ、何だか、とんでもねぇな」と思い、今日は楽屋代わりのホテルで、「よっしゃー、今日も福山の夜空をノリノリで焦がすぜ」とか思いつつ、ステージに上がったのだけれど、まったくもって、それは俺の「先入観」であって、今日には今日の「ポレポレ」があったのだった。何曲目かで、俺は完全に無理のない状態に入った。ポレポレがこうだ、なんて決めつけていたのは俺で、ポレポレが変われば、俺も変わる。月日や天気や歴史や、もろもろ。いろんなものに引っ張られて、変わっていくのだ。だから、今日の俺と、今日のポレポレを結ぶ何か一点が見つかったら、後は流れに運ばれていけばいいのだ。力技でねじ伏せることはない。今日のステージで何だか、今までとは違う「何か」を見つけた。それは後に大きな財産になると思う。ゆうさん(オーナー)。いつも本当にありがとう。来てくれた人。本当にありがとう。しんどかったけど、旅を続けてて、良かった。明日は明日でしんどいんだろうけど、その種類が変わる気がする。そっか、こういう事なんだ、と。

 今日はね、もうひとつ嬉しいことがあったんだ。この場所に俺を連れてきたのは佐藤千賀子っちゅー、この街に住む女性だ(写真参照)。もう随分と前のこと。いつだった失念したけど、彼女が写真を撮ってるのを知った。その写真、とても好きだった。だから、ポレポレで写真展やんなよ、と何度も云ったのだが、何つったって、根がシャイ。なかなか、事が前に進まない。でも、彼女から連絡が来て、ようやく決心がついた、と。いや、俺も嬉しかったし、彼女が撮影したこの街の風景(尾道だったりもするんだけど)、俺は好きだ。佐藤も俺もまだまだ前に進む余白がたっぷりあるんだな、これが。次も頼むぜ、佐藤。俺は今日、掴んだもの、もう少しでっかくして還ってくるからさ。佐藤千賀子、写真展。明日まで絶賛開催中です。是非。

 おっと。明日は広島の横川シネマでライヴだ。待ってるぜ。

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by 山口 洋