ファンタジー

2007/10/11, 19:44 | 固定リンク

10月11日 木曜日 曇り 

 都会に戻りました。どうしても、明日一日だけは休んで、アホになりたかったので、走り回っとります。何だか、異常に慌ただしい日々なんだけど、自分の好きな事しかやっていないので、ストレスはゼロです。まわりくどい道を選んだんだろうけど、これで良かったのだ、と実感しとるとです。来年の2月には、本分である曲を書くことに専念できそうです。でも、会場に足を運んでくれた人々の沢山の表情から、サポートしてくれた人々の日々の中から、滞在した多くの街の風景から、消化しきれないほどの何かが、俺の身体の中でフツフツと発酵し始めています。

 いろんな人と話をしたとです。旅の中で。自分の親を介護しながら、働いている人の日々。本当に頭が下がります。それも一人や二人やないとです。大勢居るとですよ、旅をしていると。世襲で屋敷にしか住んだことのない政治家に、彼等の日々がどれだけ過酷なものか、想像つく訳ないないすか?それでも彼等(友人たち)は音楽が好きとです。ないと、生きていけんとです。だから、心に「Land of music」です。
 一方、介護を職業にしている人々にも沢山会いました。彼等の過酷な仕事内容と報酬を聞いて、顎がはずれそうになったとです。今時、マクドナルドのバイトの方がよっぽど身入りがいいです。なのに、何ですか?「介護は儲かる」。そんな発想で、労働者からピンハネして御殿に住む。そんな経営者が許されていいとですか?例えば、介護だけを取っても、とんでもない現実がこの国には横たわっとるとです。
 ファンタジー。本当の意味での。「がんばれ」とかそんな安易なものではなくて、酸いも甘いも踏み越えて、響くだけの本物のファンタジー。それがある種の人にとっては必要だと思うとです。
 
 

by 山口 洋