偉大なるカフェ・ミルトン、宮城県白石市にて

2007/12/16, 20:03 | 固定リンク

12月16日 日曜日 木枯らし 

 前日、心優しき人たちに早い誕生日を祝ってもらった
 とても、嬉しかった
 そのケーキはフワフワだった
 母の味がして、沁みた

 カフェ・ミルトンには音楽の神様が棲んでいる
 最高のオーディエンスが集っている
 カウンターの中まで立ち見の人たちがいる
 とても嬉しかった

 今日は父親の命日だった
 だからマスターのカバキーニョを借りて、とある曲をやってみた
 俺の喉はもうボロボロだった
 情けなかったけれど、歌に気持ちを入れることしかできなかった
 オーディエンスはそれを暖かく迎え入れてくれた

 客席の年齢層は幅広い
 いろんな人生の先輩と話した

 マスターは山羊の話を始めたら、止まらない
 ひひ
 彼はこの日のためにカレーを一週間煮込んでくれた
 頂きましたとも、愛のカレー

 ママは八重山までライヴを見に来てくれた
 郡山にもいわきにも来てくれた
 マスターとママの二人で凸凹がひとつになって
 ミルトンになる
 そこにポルトガル語を話す神様が降りてくるのさ

 大切な友人が難病に冒されている
 手術の日取りを遅らせてまで、今日のライヴに来てくれた
 俺にできることは、音楽に魂を込めることだけ
 彼女は必ずミルトンに帰ってくる
 あれだけ愛されてるからね
 彼女の誕生日には今度はリクオを連れてきて
 お祭りをすることにしよう、いやもう決めた

 白石には木枯らしが吹いていた
 でもミルトンは音楽を愛する気持ちで満ちていた

 ありがとう、ありがとう

 どうか、良いお年を

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by 山口 洋