嗚呼、呼子のイカ。佐賀にて

2008/03/05, 13:59 | 固定リンク

3月5日 水曜日 曇り 

 佐賀っす。この街も多くの友人たちが「種」を撒き続けてくれたとです。ようやくトリオで初上陸です。これまでの会場と違って、いわゆるライヴハウスだったので、「生音」って訳にはいかなかったんだけど、それでも小さめの音で、座って楽しんでもらえるようやってみたとですが?その土地土地でがんばっている若いPAマンに、「音がでかい」だけがロックンロールじゃないことを伝えるのも我々の仕事です。そんな意味で、今日の彼は、ひとつひとつ丁寧に仕事をこなしてくれました。ありがとう。会場は大人しめだったけど、それぞれ愉しんでくれたかい?

 ステージから見ていると、「あ、この人、音楽やってんだな」っつーのがすぐ分かります。「多分ドラマーだな」とか「ベーシストだな」とか、我々に盗むものがあるかどうか不明だけど、そういう愉しみ方も距離が近いトリオセッションならでは、かなと。

 佐賀の友人達と話すうち、新しい可能性を沢山発見したとです。確かに街は閑散としているかもしれない。けれど、自分の育った街を愛し、人々を繋ぐために新しいメディアを立ち上げ、ミュージシャンやご当地のタレント諸氏を巻き込んで、フントーしている奴らは本当にいい顔をしとったとです。俺にできることは音楽をやることだけ。自分の街を「どげんかせんといけん」ちゅー想いは何ものにも代え難いとです。それにしても、呼子のイカは美味かった。世界最高峰。本当にありがとう。九州中から集まってくれた連中と熱くそれぞれの街と時代を語り合って、いい夜は更けていったとです。

 長崎から来てくれた女性がthe Risingのエコバックを毎日使っていると。嬉しかったっす。みんなに伝えなきゃ。今日、うちのweb担当、酔っぱらいのヨシ君がジャック・ジョンソンのライヴにおける新しい取り組みを、編集担当のS君がビョークの発言を俺に伝えてくれたのですが、それぞれミュージシャンが自分の立ち位置から起こしている言動に励まされるのです。

 俺は一旦、東京に戻って、また九州にすぐ戻ってきます。

by 山口 洋