魔界のアジフライ、石川県金沢市にて

2008/08/10, 19:15 | 固定リンク

8月10日 日曜日 晴れ 

 俺が心から愛してやまない、金沢市民の台所、近江町市場。約半年振りに足を踏み入れて、その変貌ぶりに絶句した。所詮、俺は旅人である。そこに暮らす人たちにはそれぞれの事情があるに違いない。だから、深く考察もしないで、いろいろ発言することはできない。けれど、日本中から消えつつある市場 - 中でも独特の活気と猥雑さがあるここ近江町がずっと残って欲しいと、心から思う。それは文化だと思うから。

 云わずと知れた、「メロメロポッチ」は近江町市場の入り口にある。街が再開発されようとも、ここには金沢のアウトサイダーたち - 老若男女 - が今夜も集まってくる。ある種、いいバイブレーションを出す「魔界」みたいなもんだ。俺は彼らが発している「気」を受け止めたら、後は運ばれていくだけ。

 アンコールで乱入してくれた金沢が誇る才能、杉野清隆が新曲「アジフライ」を歌ってくれた。名曲だ。俺には絶対書けない。金沢の皆さん、この「魔界」を大事にしてください。広島から来た友人が「金沢おそるべし」と名言を吐いていたのだが、確かにその通りだと、俺も思う。人間にはこのような場所が必要なのです。また戻ってきます。それまでどうか元気で。
多謝&再見。

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by 山口 洋