into the wild
2008/09/07, 00:10 | 固定リンク
9月7日 日曜日 豪雨
念願かなって、待ち望んでいたショーン・ペン監督の第四作目「into the wild」を観た。一言で書くならば、近年稀にみる傑作だった。あくまでも、俺的には。
いつものようにそれは「それぞれの魂の救済」について描かれた映画だったが、ニンゲンへの深い愛に満ちていた。かつての作品は、虐げられた側、あるいは心に傷を負った側に重きを置いて描かれることが多かったが、この作品に於ける彼の視線はとてもフラットだった。それゆえ、未だかつて感じたことのない種類の「感動」が話の半ばあたりから襲ってきて、終わった後にはしばし呆然としていた。滅多に使わない言葉だけれど、その「感動」の正体が何なのか、帰りしなから今に至るまで、ずっと考えているのだが、言葉が見つからない。
昔から彼のことを勝手に「他人とは思えない」存在として意識してきた。同じ時代に生きて、このような作品を作り上げてくれること。それは俺にとって、励み以外のなにものでもない。このディープな作品をもっと理解したい。だから、何度でも映画館に足を運ぼうと思っている。
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