この国は、、、、

2008/10/16, 13:44 | 固定リンク

10月16日 木曜日 晴れ 

 その昔、某スポーツ新聞に「非国民」と書かれたことはあるが、いちおう俺も国民であるからして、「ねんきん特別便」なるものが送られてきた。俺はどこかに就職したことはない。だから、大学卒業を機に、これまで22年間、国民年金を払ってきた。云っておくが、それは大義名分として、自分の老後のためと云うよりも、国民である以上、下の世代が年上を支えなければ、国が崩壊すると思っていたからで、こんなアンポンタンな政府は自分たちが選んでいるからで、文句を云うなら「払ってから」云おうと思っていたからだ。
 ところで、その「特別便」には支払いを免除された期間が10ヶ月あり、未払いが約5年あると記されていた。確かに、あまりにも貧乏で、喰うものにも事欠いていた若い時分に、どうしても払えないので、「払えません」と窓口に云いに云って、三ヶ月免除してもらったことがある。でも、それ以外の未払いはない。だいいち、君らが未払いだと云うのなら、それはいったい「いつからいつまで」未払いなのかね?そんな記述は一切ない、とてもずさんな書類なのだ。でもって、国民はそれを払ったちゅー「証拠」を延々と自分で保持していないといけないのかね?事を把握するために、「ねんきんダイアル」に電話したが、常に通話中。おそらく、俺と同じような事が全国で勃発しているんだろう。仕方ないので、俺が知り得る事実を記した手紙を書いて返送した。

 ずさんな運営によって、このような事が生じ、また多額の税金を使って、このような「アホ極まりない」やり取りが繰り返される。かつて、この国を支えてきた老人たちは、後期高齢者と呼ばれて、少ない年金から強制的に保険料を天引きされる。病院に行ってみるといい。老人達は3ヶ月しか同じ病院に居ることが出来ず、受け入れ先も見つからず、戦々恐々としている。まるで現代の「楢山節考」だ。嗚呼。

 マネーゲームに興じた連中のせいで、世界中の金融が不安定になる。それを公的資金で救済する。恐慌になるよりはマシなのかもしれん。でも、どうしても割り切れない想いが残る。使うべき金のプライオリティーが間違ってる気がしてならんのだ。

 さっきこのような文章を読んだ。

 自分のことやお金などに執着する人には限界があると思います」と語るのは柴田光廣さん。「私の経験から言って、どんなに社会的な地位が高く一流と言われる人でも、名誉、保身、金銭的な利得などを超える『精神性の高さ』がなければ、やがて没落してしまいます」

 精神性の高さ。そして、物事の全体を見渡す力。人は一人では生きてはいない。俺はネイティヴ・アメリカンのメディスンマン、ローリングサンダーについて書かれた本から、自分の指針を発見させてもらった。第一義的には、人生はカネのためにあるものではないと云うことを。

by 山口 洋