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2009/03/02, 02:50 | 固定リンク

3月2日 月曜日 天候不明 

 ずっと写真にあるこの風景の前に居ます。アルバムの制作は佳境に入りました。時々、幻聴が聞こえたり、気休めに観たテレビの音声さえEQしたくなります。病気です。食事は外に行く時間がないので、5喰続けて、作り置きしておいたカレーです。餌です。この時期になると、音楽に「怨念」とか「情念」を感じるようになります。いつだって「take it easy」にやりたいとは思っています。けれど、僕の経験では絶対にそうはなりません。ふと鏡を観ると、ある種の鬼畜みたいな顔になっています。ミュージシャンとは、スピーカーとスピーカーの間に、今までになかった風景を描きたいのです。どうしても描きたいのです。満足しているから幸福な音楽が作れるのではありません。いつまでも欠落していて、ある種の「人間失格」で、だからこそ描かずにはいられないのです。

 アルバムとは「駅」のようなものです。この数年間、日本中を廻って、この作品という「駅」を通過しなければ、次の駅には行けない気がするのです。んがーっ。玄関でスキー板が俺を待ってます。うっしゃーっ。

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by 山口 洋