走る

2009/09/26, 17:10 | 固定リンク

9月26日 土曜日 晴れ 

 コンスタントに10キロ走るようになって、みるみる身体つきが変わってきた。心が締まったのかどうかは別問題として、洋服のサイズがひとつ落ちて、すべてガバガバになってしまった。多分、市販されている男物のジーンズにこれ以上小さいサイズはない。これって魚ちゃんサイズじゃん。まぁ、痩せた訳じゃなし、余分なものが落ちたんだから、それでいっか。
 始めた頃は「何も考えない」ことが良かった。けれど、最近はいろんなものが目に入ってきたり、感じたり、考えたりする。まれにフレーズの断片や歌詞が浮かんでくるけれど、それを書き留める方法がなくて、苦労したりする。海は二度と同じ表情をしない。夕陽も風もまた同じ。彼らは生きていて、僕らは生かされている。どんなにキツい日でも、目標にたどり着けないことはない。今、この瞬間のことだけを考えて、一歩づつ足を動かしていれば、いつかはたどり着く。必要以上に自分を追いつめず、辛いときでも、それをフツーに受け入れて、諦めずに一歩づつ足を動かすこと。それが忍耐の意味だってことも分かってきた。たまに元気な日は波打ち際を走る。これはとんでもなくキツいのだけれど、何だか愉しい。帰ってきて、ゆっくり風呂に入って、多少は自分の身体にメンテナンスを施して、仕事をして、それからバーに出勤して、人と会話して、帰って寝る。
 身体はとても不思議な反応をする。膝はもちろんのこと、順番にあちこちが痛くなる。今日は何故か肋骨が痛い。そこに注意しながら、無理をしないように続けていると、すこしづつハガネみたいな身体になっていく。好きなのは、何かに「入会」したり、金を払ったり、過度に道具が必要だったりしないこと。必要なものは靴だけ。後は自分の気が向いたときに、チャリンコに乗って出かけて行けばいい。最後にモノを云うのは「体力」だと思う。ライヴはもちろんだけれど、曲を書くために、自分と向き合うことには体力が絶対的に必要なのだ。フィジカルな発想が音楽に何かをきっともたらしてくれる、と今は思っているのだけれど。

img09090028_1
by 山口 洋