ancient futures

2009/10/02, 20:14 | 固定リンク

10月2日 金曜日 雨 

 「ancient futures」。その美しい響きを反芻しながら、雨の道を走っていた。自分の意訳で云えば、「どうにもならないことを知る」。ポジティヴな意味で。

 「オリオンへの道」と云う歌はあまり歌わなかった。随分苦労して書いた覚えがあるが、歌っていて、その風景についていけないことの方が多かった。でも最近、ある人物に勧められて、歌ってみて、その曲の方が自分の人生よりずっと先を歩いていたことに気づいて驚いた。ファンタジーとリアリティーを伴って、短編映画の監督のような気持ちで毎回歌えるのだ。その世界に自分が励まされている。不思議だと思う。ボールを遠くに投げて、14年かかって、自分で追いついたようなヘンな感覚。人はオレのことをドリーマーだとか、子供だとか、乙女だとか云うのだけれど、人生のチャプター2を支える推進力は「見えないものを信じる力」だと思う。偶然ではなく、すべてが必然なのだと思う。


オリオンへの道

ラヴ。新しい青い朝が
山のむこうにあふれてくる
ラヴ。君を遠く離れて
僕は夜明けの道をめざす

けれどラヴ。
おなじ言葉をくりかえし

僕等は分かりあえた事がない

けれどラヴ。
どれだけの山や河を
越えて行けばいいのだろう

汗を流し 胸を焦がし
何度でも僕はやりなおす
もう一度 いつものように
夜明けのオリオンを探している

ラヴ。浅い眠りの中で

本当の君に出会えた

ラヴ。君は相変わらず美しく
僕はひどく年をとっていた

けれどラヴ。
風向きは少しずつ変わる
全てをここに捨てることはない
けれどラヴ。
君を遠く離れ

ひとつずつ 近づいてゆく

汗を流し 腹をすかし
何度でも僕はやりなおす

いつものように 今日も君の

夜明けにオリオンは輝いているだろうか

ラヴ。このあふれる夜明けに
君の名前を抱きしめてみる
ラヴ。限りなくおだやかに
また一日を始めてみる

けれどラヴ。
僕等の心若く

道は果てしなく遠い

しずかに世界を見つめ

ひとつずつ 近づいてゆく

汗を流し 腹をすかし

何度でも僕はやりなおす

もう一度 いつの日にか
夜明けのオリオンを越えていくために

君に出会うために

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by 山口 洋