poetic champions compose

2009/10/25, 15:58 | 固定リンク

10月25日 日曜日 曇り 

 街を吹き抜ける北からの風。もうすぐ冬。慌てて長袖のシャツを注文した。

 昨夜、近所で行われたライヴに出かけた。街の有志が日本のジョージ・フェイムと呼ばれるミュージシャンを呼んで行われたのだけれど、有志たちのその真っすぐな想いがとても気持ち良かった。「愛」があれば、それに応えるのがミュージシャンの仕事。どんなライヴでも学ばないってことはない。アップライトのベースプレイヤーはかなり素晴らしかったので、家に帰って、彼の名前で検索してみた。不思議なもので、彼の文章はまるでベースプレイそのものだった。きっと彼は心で楽器を奏でているのだろう。何か、機会があったら、こちらから声をかけてみようか、と思う。先日バーで出会ったサックス・プレイヤーもなかなかのものだった。彼の前には唯一、譜面がなかった。きっと彼もオレと同じで、音楽が身体に「入らない」と演奏できないタイプの男なんだろう。
  
 ところで、この街のスーパーランナー、ゲンちゃんから「スーパーマッサージ器具」をプレゼントされた。先日、オレは彼とマラソンコースですれ違った気がしたので、その旨、尋ねてみたら、やはりあのサバンナを走るガゼールのような男はゲンちゃんだった。モノが違う。一方の彼はオレを評して、こういった。「何だか、オーラのない中年が苦しそうに走ってるなぁ、と思ってたら、やっぱりヒロシさんかぁ」。ぐはは。君にそう云われるのは仕方がない。多分、それは事実そのものさ。今更、マラソン選手になれる訳がなく、走ってる姿もひどく無様なものだろう。それでも駆り立てられるのは、こみ上げてくるものがあるからで、無になりたくて、そして越えたい山があるからだ。どんなに無様でも結構。多分、いつか走りきったなら、号泣するだろう。その位には今だって、充分に苦しい。
  
 ようやく言葉とメロディーが結びついてきた。長い時間をかけて、3曲を同時進行で書き上げている途中。これが仕上がったなら、ひとつめの小さな山を越えるだろう。目覚めた時に、新しい足の痛みがやってきた。これは、今日は走ってくれるな、と云う身体のサインだと思う。なので、今日は休養日に充てて、身体のメンテナンスをしようと思う。

by 山口 洋