闘う男たち

2010/10/19, 18:38 | 固定リンク

10月19日 火曜日 曇り 

 唐突ですが、深夜の高速道路を「ジャスティン・アダムス&ジュルデー・カマラ」を爆音で聞きながら、ぶっ飛ばすのが好きです。自分が何処に居るのか分からなくなって、帰ってきた頃には、頭が冴えてきます。地球に優しくなくてすいません。

 9月のHEATWAVEのツアーをフォトグラファーの松本康男さんが撮影し、グラフィック・デザイナーのスントーさんが編集した「デジタル写真集」のほぼ完成バージョンが先ほど送られてきました。何つーか、その。このお二人の仕事への情熱に圧倒されたと云うか、天晴としか云いようがありませんでした。そもそも、僕らに関わる人々にタブーは何もないのです。どのように撮影されたい、自分たちをどう見せたい、何て考えもありません。彼らとはボックスセットの制作の現場で再会しました。そして、ある日スタジオに現れ、「写真撮ります」。「あー、そうですか。じゃ、思い切りやってください」と云う会話が交わされました。いつものことだけれど、何がしかの勝算があったわけではありません。「ん?こりゃ、何だか面白いことになりそうだぞ」。直感に向かって、爆走できるかどうか。大事にしているのは、それだけです。やる前に「不可能」だとは考えないし、「ちゃっかりと」歩んでいくことも好きではありません。このお二人の情熱が僕を動かした。それだけです。つーか、僕らは撮影されてただけで、何もしてないけど。

 黙って前を向いて音楽に集中してりゃ、その力がやがて渦になっていくだろう、そう思っていました。写真群にはこのお二人の力も含めて、闘っている男どもの姿が克明に記録されていました。酸っぱい場面から宇宙を目指しているところまで。

 最近、とみに若者たちに囲まれる場面が増えました。でも、僕には応えがありません。「ぐちゃぐちゃ云う前に、自分の手を汚して、さっさと闘え。やってもないのに、不可能だって云うな。人生は一回きりで、君の可能性は無限大だ」。そのようなメッセージを自分たちが映っている写真群から受け取ったのです。悪くない。

 この写真集やこれからの動き、もうすぐアナウンスしていけると思います。愉しみにしていてください。

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by 山口 洋