季節はずれのメリークリスマス

2008/08/13, 16:34 | 固定リンク

8月13日 火曜日 晴れ 

 今日はとある人物の母上の誕生日だったから、友人の花屋さんに頼んで、花を贈った。いくつかのメールが来て、友人達は盆だから、実家に帰省すると。ちょっとだけ羨ましかった。子供の頃、盆なんて夏休みの「真ん中あたり」としか思っていなかった。それが、いつからだろう、いい風習だな、と。先祖が帰ってきて、みんなが集まって、ときに踊って、食べて、飲んで、墓参りをする。俺には家族が居ないから、ちょっとだけ胸がきゅーんとする。

 俺が尊敬する野田敏のデモテープを聞いていたら、その母上から「ありがとう」と電話がかかってきた。些細なことだけれど、そんな事が妙にぐっと来たりもする。ところで、野田敏のその歌なんだけど、彼がいろんな苦労を乗り越えて、自分の子供達と「メリークリスマス」と歌っているのだが、急に心のド真ん中に入ってきて、泣けて仕方がなかった。それって、ビリー・ブラッグが娘の歌を歌ったりすんのと同じで、突然、心のド真ん中に刺さるのだ。50年渇き続けた男が家族を想って歌うとき。俺はこの男の「今」が詰まったアルバムをどうしても作らなければならん、とまた固く心に誓ったのだった。

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by 山口 洋