新潟にて

2008/08/07, 23:59 | 固定リンク

8月7日 木曜日 晴れ 

 ちょうど一年前くらいのことだっただろうか?俺は15年振りにやってきた新潟の街で、深夜、途方に暮れるしかなかった。灼熱の街。気温36度。ライヴは良かったと思う。でも、小屋とどうしてもソリが合わなかった。それは仕方のないことだ。
 楽屋に、ラスタヘアーのクマガイ某が無粋に入ってきた。「山口さん、俺の店に来てください」。未だ、奴の店の名前さえ覚えられないのだが、俺は行ってみた。そして、それは今日に繋がる道への第一歩だったのだ。

 新潟の日本海沿いにあるネフは、到着した途端、良いバイブレーションを俺に運んできてくれた。すべて、無理な行いをやることをやめた。俺は東京からの道中、半ズボンにビーサンだった。そのままステージに上がった。ここでブーツに履き替えたなら、それは新潟の海に失礼だ。ステージには海からの風が吹いてくる。云うことなし。それに乗っからせてもらおう。俺もクマガイ某も、決して、ジャック・ジョンソンのようには演奏できず、無駄に熱くはなるのだが、それはそれでいいではないか。俺も日本中、いろんなところで演奏するのだが、ここは素晴らしい。本当に素晴らしい。楽しんでくれたかい?一年前があって、クマガイ某との出会いがあって、リクオとジョイア・ミーアで演奏し、そしてたくさんの人々が協力してくれて、今日がある。それが全てだった。来年はここで祭りがやりたい。ありがとう。新潟。新しい旅の始まりに、また新しいヒントをもらったよ。佐渡に沈んでゆく夕陽が本当にきれいだった。  

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by 山口 洋