ユタからの伝言

2009/09/14, 12:21 | 固定リンク

9月14日 月曜日 晴れ 

 ホテル嫌いのオレを気遣って、ヒロシが彼の無意味に巨大な家に泊めてくれた。彼は無数のレコードとCDと楽器に囲まれて暮らしていた。そして彼は弘前イチの「直滑降男」であることが判明。こうして二人きりの「asylumスキー部」が結成された。部長はヒロシ、部員もヒロシ。大鰐にとてつもないコースがあるらしい。冬になったら、活動開始だ。
 弘前から東京まで一気に南下。青森、秋田、岩手、宮城、福島、栃木、群馬、埼玉。これだけの県を通過しなければならない。中途、18年前に会った沖縄のユタである女性から突然電話がかかってきた。聞けば、最近オレがよく彼女の中に現れて、ずっと心配してくれていたのだ、と。当然ながら、オレは彼女に近況など話してはいないし、去年の秋に沖縄でばったり再会しただけなのに。彼女は「停滞」と云う言葉を使って、見事にオレの近況を語った。嘘だろ、と思ったが、抗う理由は何もなかった。「身体に気をつけなさい。特に胃に気をつけなさい。もうやられてるかもしれないから、気をつけなさい。焦らずに前を向いて、自分の行くべき道をゆっくりと歩きなさい。そして、苦しいだろうけど、曲を書きなさい。あなたは素晴らしい曲を書いて、それを人に伝え、すべてを乗り越えていきます。そして、あなたが心から願っていることは、必ず実現して、想いは届きます」。どうして、こんなことが起こるのか、自分でも分からない。けれど、電話をもらって、心がすっと軽くなった。自分の道をゆっくりと、前を向いて歩こう。本当にありがとう。

 自分が住む町にたどり着いて、荷物を置いて、ただちに「出勤」。美味しいご飯がそこには待っていた。駆け足だったけれど、身体と心には力が満ちている。みちのくで出会った人たち、そしてユタのSちゃん、本当にありがとう。今日は深く眠れそうだよ。

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by 山口 洋